ev さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
最高の一作 考察を含め
自分も今まで、ある程度の数のアニメを見てきた、しかしその中で1番といえるほどにこのアニメが好きだ(他の候補は、凪のあすから、shirobako)
しかし、このアニメは、いわゆる歴代の名作といわれるアニメからは一歩、いや二歩もおかれた評価しかうけていない。ではその理由は何なのだろうか。そして、この作品の素晴らしさについて書いてみたい
①前半のミスリード
まずタイトルが「さくら荘のペットな彼女」である。まずこの時点で内容お察しだよね..と思われても仕方がない。しかし、まあ、見てみようとなったとしよう、1話 パンツが履けない 下着をつけないましろ 2話 ましろ「空太はセックスしたことある?」3話 ラブホテルにいくだのなんだの..
世の中には俗に3話切りという言葉があるが、24話に及ぶさくら荘の中でどこが面白くなかった?といえば1,2,3話だと自分は思う。 話が進めば進むほど、面白くなればなるほど、パンツが履けないだのそんなことは極めて些細な問題になっていて、決してこの話はお色気のかるーい話ではない、むしろとことん現実主義なのだ。その辺りをタイトルと前半3話がミスリードしているのだ。
②天才と凡人--超えられない壁
私の思うにこのさくら荘というアニメは主人公の神田空太をはじめとするさくら荘の仲間の友情とその中でおこる衝突 という2つの軸がある。
そして、この衝突の原因が天才と凡人という隔てにある。 あまり具体的なことはネタバレになるので書かないがヒロインの椎名ましろは、まさに天才、他を寄せ付けないほどに、圧倒的に。
「才能ってやつはさ、無自覚に周囲の人々を巻き込んでぼろぼろにしていく」 と作中にでてくるが、圧倒的な才能に対しての絶望、無力、怒り そんな負の感情までありありと描きだしている、この作品の凄みはここにあると思う。
③衝突の先に--さくら荘の仲間たち--
そんな才能を目の前にしての、様々な出来事、感情を乗り越え、さくら荘の仲間たちは固い絆でむすばれる。この友情、感動は②で話したような、逃げない描写が活きて物語後半では堰を切ったようにおしよせてくる。特に最後の卒業式は涙なしには見られない素晴らしい、ほんとに素晴らしい。
個性豊かなキャラが織りなす最高の学園物語。 ぜひ見てほしい。 自分の駄文ではまだまだ思いを伝えきれないが、最高の一作だと自信を持っておすすめできる。
ちなみに、自分は21話「誰のせいでもなく雨は降る」が1番好きです