STONE さんの感想・評価

2.4
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態：観終わった

こんな時代もあったなあ

　原作は未読。
　いわゆるエロコメで、なんか思春期の中高生のエロ妄想が
そのまま作品になったような感じ。そんなわけで大人の目線で
見てしまうと醒めてしまうというか、「自分も10代の頃って、
こんなばかり考えていたなあ」と微笑ましくも思えてしまう。
　主人公の芥川 丈途は経験値こそかなり低そうだが、それで
プロのポルノ小説家って、どれだけ妄想たくましいんだ(笑)。
そんな設定のせいか、作中のエロ描写は結構、彼の妄想である
ことが多い。
　状況的には丈途の回りに女の子がいっぱいと、ハーレム
ものになりそうなシチュエーションだったが、意外にも恋愛
モードになるのは、鳴唐 吹音と園声 謡江ぐらいだった。

　この手の作品は、コメディ部分でエロを散りばめておいて、
シリアスな部分では真面目にいくというパターンが多いが、
この作品はシリアスな部分でも、丈途が問題解決にエロの力を
使うのが印象的だった。伊達にプロの作家やってるわけ
じゃないんだね。
　その最たるものがラストの合唱対決。シチュエーション
的には多少はジーンとするようなシーンであるのだが、流れる
歌がエロ歌詞、どう対応したいいのか？。真面目な
コーラスに、お馬鹿な歌詞で、ある意味シュールではあった。

　天才ばかり集まる学園という設定自体は悪くなかったが、
残念なのは生徒達にあまり天才性が感じられなかったこと。
　香学 創のような科学者は定番と言えば定番だが、妙な
発明品を出しとけばそれらしく見えるが、他のキャラに
そういった演出が無かったのが残念。
　特にひどかったのがメインヒロインの鳴唐 吹音。それほど
難易度の高くなさそうな曲を、そればかり練習している。別に
難しい曲を演ればいいってもんじゃないが、判りやすい
演出として、もうちょっと技巧的な曲を演奏させても
良かったんじゃないかと。
　加えて声優さんは新人が多く、その演技の稚拙さが、各
キャラの天才性の説得力を無くしていたように思える。新人を
使うこと自体悪いとは思わないが、ここまで多く使われると
作品のパワーがダウンしてしまうな。