不如帰 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
評価が難しい作品
一言で感想を言うなら「良い”話”だった」です。
一方でアニメとして評価すると、良い点も悪い点もあったので総じて言うと評価の難しい作品。
以下、詳細。
■物語の評価
哲学で訴えるシーンが多く、それはそれで良い内容でしたが
その分ストーリーのテンポを足止めするデメリットが生じて
総合的に進行速度が遅いと感じました。
…かと思えば、一気に物語が進んでいた場面もあって
この変則的な進行速度に付いていくのに少し疲れを感じたのも正直なところ。
内容が良いだけにちょっぴりもったいないなと思いました。
■声優の評価
悪いとは感じませんでしたが、もっと良い声優がいたのではとも思いました。
特にハルヒロの声優さんはもう少し年齢が下に感じられるというか、少し子供っぽさのある印象の声優さんが良かったなあと。個人的に。
■キャラの評価
みんなきちんと個性があって、最後まで褪せない存在感を持っていたのは高評価。
数話観ただけで一環した性格を感じ取れたのは、その後の物語を辿っていく上でとても重要なファクターだったのではないかと。
■作画の評価
あくまで好みですが、ハッキリ主張する作画とあえてぼんやりさせる作画の使い分け方は好きでした。
特に風景や背景の作画はあまり他で見かけない手法のように感じられました。
これももちろん評価できたところ。
■音楽の評価
OPやEDは悪くないと感じました。
ただBGMについて、メリハリがあったのは評価できますが、メリハリをつけたことが災いしたのか音楽性という意味でブレを感じました。
コード進行とメロの絡み方とか、和声の音色とか、その曲自体の雰囲気とか、
これらに少なからず繋がりを作っていれば申し分なかったと思います。
ちなみに、こういう意味で個人的に大きく評価していたのは”すぎやまこういちさん”でした。
確固たる世界観を持っていて話の芯がしっかりしているだけに評価としては”もったいない”と感じる部分がほとんどでしたが、裏を返せばそれは大きな期待を抱いてるということですし、2期があったらぜひ観たいです。
今期では過去の鎖を断ち切ったところで終わっていますので、ようやくスタートラインに立てたところという印象が強いところもあり、今後の行く末も気になるという思いも強いです。