セメント さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
お前ん中でジャイアント・キリングを起こせ
本作の放送が開始した2010年はワールドカップの南アフリカ大会があって、サッカー熱の盛んな年にタイミング良くアニメ化してましたね。
<物語>
迸るような熱い展開としんみりとした展開、その緩急の付け方が見事な作品です。
スポーツ漫画で監督が主役というのもアクセントがあって面白い。
しかも試合での戦略の立て方、選手の士気の上げ方は超一流、口から出る台詞はどれも金言とくれば、これほど頼り甲斐のある監督も居ないでしょう。
タッツミーの掌の上で上手いように試合が運び、見ていて憎たらしくなることも多々ありますが、よくここまで手に汗握る展開が思い付くなと感心が勝ります。
<作画>
監督は紅優さんですか、制作はスタジオディーンです。
選手の動きは綿密に描写され、選手と観客を繋ぐカットも旨く、あたかも試合会場に居るような独特な空気に飲み込まれます。
「MAGネット」のサッカー漫画特集で取り上げられていて、監督のインタビューからその拘りが垣間見えますよ。
<声優>
関智一さんのタッツミーは良いですね、有里ちゃんの浅野真澄も良い、爽やかな声優陣が揃っています。
題材が題材なだけに外国人監督なんか多く登場していて、彼らには日本人声優の他に外国人声優も付いていて、外国語と日本語が同時に話される場面もちらほらあります。
<音楽>
THE CHERRY COKE$の「My story 〜まだ見ぬ明日へ〜」は名曲です。
アイリッシュパンクという珍しいジャンルで活躍してるようで、様々な民族楽器を使用したなるほど確かに陽気になれる楽しい楽曲です。
26話のEDにはETUの応援歌を宛がわれ、何ともしんみりとした気分にさせられました、ナイスなチョイスだったと思います。
<キャラ>
名言製造機と化したタッツミー。
なんとタッツミーの名言をまとめたビジネス書も刊行されているというのだから驚きです。
調べてみたら3冊くらいありますね、意識高い系にはこちらもお勧めかも。
面白さを感じる一方で、惜しむらくは私個人がサッカーというスポーツを好いていない心情もあって、長らく葛藤を抱えてました。
ただ、やはり面白いものは面白いという事で、是非お勧めしたい一作になってます。