pio さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
名作になりきれなかった佳作
本作品の印象を一言で言うならば、
「素直に面白いが、大人の事情により雑さ、粗さが目立つ」。
予算がタイトだったのではと想像します。
<良い点>
・声優
作画や演出はあまり褒められたものではないですが、声優さんの演技が
それらをうまく補えていたと思います。
・キャラクター
テンプレ的なキャラは多いですが、基本的にどのキャラも見ていて気持ちが
よい。
・雰囲気、世界観
荒削りな部分も見受けられますが、空を舞台としたSFチックな雰囲気の中で
展開されるストーリーに魅力を感じました。
<悪い点>
・作画
2014年作であることを考慮すると、もう少し頑張って欲しかった。
・話数の少なさ
本作品の世界観のスケールを表現するには、1クールでは足りないと感じました。
扱うテーマも「戦争」や「禁断の恋愛」と重たく、13話の中に無理やり
押し込められている印象です。
・演出
これは上記の話数の少なさにも起因すると思うのですが、感動的なシーンに
繋げるための重要な描写が薄いケースが多く、盛り上がりに欠ける。
・主人公たちの行動動機に疑問が残る
{netabare}
本作の主人公たちの目的は、「空飛ぶ島、飛行機に乗って、空の果てを観測する」
ことです。それ自体は良いのですが、目的を達成するための強い動機に疑問を
感じます。というのも、空の果てを観測するために、領域を守る国家と戦争をする
必要があるからです。人の死を以てしてまで目的を達成しなければならない
理由が描写されていないため、戦争をする必要性が感じられない。
{/netabare}
<個人的な感想>
悪い点が目立つ結果となっていますが、私個人としては何だかんだで
最後まで楽しく視聴出来ました。ストーリーその物自体は王道ベースな
ため、雰囲気が気に入った方であれば楽しめるかと思います。
料理の仕方次第ではもっと良いアニメ作品になったと想像できるだけに、
やや残念です。