PIERO さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 2.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
否定派と肯定派に物申す。
この作品には、メタファーや、暗喩などが多く張り巡らされてあります。
それが、作品を難解にさせ、賛否両論を招いております。
この、難解さに否定的な意見を述べている人たちがいますが、もっともなことだと思われます。
なぜなら、この作品には理解されようとする気概が足りない。
監督がいささか傲慢なのかもしれません。
視聴者が置いて行かれる状態は作品として良いことではありません。
肯定的な意見を述べる方は、理解しようとしないのが悪いなどと言われるかも知れませんが、視聴者と作者が共に歩み寄らなければ、真の理解は得られませんから、言い分としては宜しくない。
つまり、監督のあり方が宜しくないと思われます。
しかし、私は否定派の意見も否定させていただきたい。
否定派の意見としては、理解できないということでありましょう。
私は先ほど、それはもっともだと言いました。
だけども、それは監督の姿勢の否定でありまして、作品の見方にはなんら関係ない。
作品というものは、完成されたとたん、作者の手から離れていくものでありまして、監督のあり方が作品の評価に直接は関係無い。
否定派の方々は、作品を全て理解できないと気がすまないタイプの人でしょう。
しかし、作品を理解する必要なんて無いのです。
そもそも作品の理解が作者の言いたいことを知る、なんてことが間違えなのです。
先ほども述べたとおり、既に作品は作者の手から離れていますので自分勝手に解釈してしまえばよいのです。
別に、作者の言いたいことなんて知らなくて良い。
そうすれば、理解できないなんてことは無いでしょう。
ここまで、随分と否定的な意見ばかり書いてきましたが、私の個人的な感想を言いますと、すばらしい作品だと思います。
演出も、音楽も最高でした。
特に、クライマックスの高まりが最高でしたね。
このような劇的な作品が私は好きです。
それに、自己犠牲も最高でした。
幾原監督的には、自己犠牲に対し否定的なのかもしれませんが、私は自己犠牲の肯定派として、楽しませていただきました。