雁夜 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
内向的な中高生はこれを見て思春期の人格形成をしてきた
私が初めてこの作品を見たのは中学生の時だ。
正直言って、衝撃だった。衝撃過ぎて、良くも悪くも(≒痛くも)当時の自分は影響を受けたと思う。
今考えれば物語シリーズに出てくるセリフや価値観なんて深い思慮に裏打ちされたものではないし、複雑で高度な内面性に基づいたものではない。それらは取るに足らない未熟な詭弁でしか無いのだが、何というか、お洒落なのだ。
言葉遊びや詭弁を駆使したセリフは遊び心に満ちたものであり、またそのセリフの裏には他人への無関心さを含んだ価値観が見え隠れし、その斜に構えた姿勢に対し内向的でコンプレックスの強い私は、精神的未熟さも相まって強く魅力を感じたのだ。
分析に疲れたのでここからは適当に書きます。
キャラのやり取りがユーモアセンスに溢れており、また物語シリーズの音楽はBGMを含めどれも素晴らしいものだからそれだけでも見る価値はある。
私のような感性や性格の人は是非中高生のうちに見ておくと良いと思う。但しあまり嵌まり込んで痛いヤツにならないように。西尾維新は斜に構えた姿勢の痛々しい部分も理解した上でやってるのだから。