狗が身 さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
MHの劇場版としては…
MHの劇場版第2弾となる本作。
見所といえば、やはりブラックvsホワイトの一戦でしょう。
スーパー戦隊でもよくあるヒーロー同士の戦いが、プリキュアでも行われてしまうのです。
それも、どちらか一方が、あるいは両者ともが操られた状態でという、かなりキツい展開。上映当時は泣いてしまう女の子も出てきてしまったそうですが、それも納得の重苦しさでした…。
感想としては微妙と言わざるをえない。
というか、なにをメインにしてるのかが伝わってこず、中途半端な作品になってしまった感が否めない。
友達をテーマにしているのは分かるんだけど、ピックアップする友達関係が多すぎるんだよなぁ。
本作のゲストキャラであるヒナタは他に同じ種族がいない唯一無二の存在で、一人ぼっちであることを課せられた悲しい存在。
このキャラクターと【誰】との絆を描きたかったのだろうか?
当初はひかりかと思われていたのだけど、別れ際に一番悲しんでいたのはポルンだし、そもそもどのキャラクターとの絡みも満足に描けていたとは言いがたい。
なにせ本作のドラマのメインはなぎさとほのかの友情だったのだ。その内容も初代の焼き直しなのだから驚き。いや、なぎさにしてもほのかにしても今更こんな言動をとるのだろうかと不思議で仕方ない…。
んで、ヒナタ関連のエピソードの弱さにトドメを刺したのが、別れシーンでのひかりとの会話だった。
立派な鳳凰となり、丁寧な口調で話すヒナタに対し、ひかりは「友達なんだからそんな口調は止めて。私たちはずっと友達よ」と語りかける。
これに対するヒナタの返事が「はい」だったのだ。
いやいやいや、そこは「うん!」だろ!?
もうこの瞬間、ヒナタの存在意義が致命的なまでに弱くなってしまった。
結局、なぎさとほのかの友情しか充分に描けなかった残念な作品。アクション面も前作に比べると見劣りするかも…。