めいろ* さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
小さな手を高く広げて。
本作品をどういう目線で視聴する事が出来たか。少なくともそれだけで本作品をどう評価できるかが変わってくるんだと思います。
結論から言うと、僕は本作品を面白いと思いました。
とは言っても、僕自身がどんな作品も”面白い”と思う何かを探して、何でも面白かったと評してしまうので、この僕の”面白い”基準が全く見当外れである事は否定のしようがありません。
さて、内容はともかくとして当時とても大きな話題になりました、本作品です。
「まったく、小学生は最高だぜ。」
という彼の台詞は、本作品を知らない人でも一度くらいは聴いたことがあるのではないかと思います。
この彼の台詞がいわゆるネタ化して、それから本作品を通して見ても、僕は本作品を見てこう思うでしょう。
「まったく、小学生は最高だぜ。」
本レビューに上記台詞が2つ並んだ時点で、なんだか含みのある笑いが込み上げてくるものですが、しかし本質は必ずそこにあると僕は感じています。
ここで一度、題名に回帰します。
題名にあるのは本作品のOP、サビに入ってすぐの歌詞から抜粋しました。
少なくともこれはわざわざ公に豪語するような事ではありませんが、この曲のこの部分に入ると僕の涙腺は穏やかに緩くなってしまいます。
何で本作品の題材が、”小学生のバスケットボール”なのかと言うところに焦点を置かせてください。
もっと言えば、”なぜ小学生なのか”と言うところです。
本来なら中学生でも良いですし、なんなら高校生でも良いと思います。そっちの方がキャラクターも自由に描けるし、きっと可愛いし、大衆受けも小学生よりは良いでしょう。わざわざそこに小学生を抜擢した理由に焦点を置きます。
単純に、作家さんが小学生を好んでいた。
なんて言うのは、どこかの雑誌で見たんだか、あるいは誰かからそんな話を聞いたのか、それはもう忘れてしまいましたが、その話を聞いて、良いなあと思ったんです。
小学生って、何に対しても純粋に真剣じゃないですか。
変な邪推や、憶測の無い、まっさらな心でひたむきに何かに打ち込むことが出来る人生で最後の期間だと思います。
勝ったら嬉しい。負けたら悔しい。
そこに複雑な心境なんてありません。
ただひたむきに何かを成し遂げるという事に関して言えば、これは中学生や高校生よりもっと適当だと思うし、だからこそリアリティのある作品だったと思います。
もしそういった小学生の純粋な精神論を描いた作品だと考えて本作品を見ることが出来るのであれば、また違った作品の見方が出来るのではないでしょうか。
少なくとも、本作品は”小学生”を題材にした作品の中では上手く構成されていたと思いますし、それについての小学生なりの想いが僕にも届いた良い作品でした。