「WHITE ALBUM2(TVアニメ動画)」

総合得点
77.8
感想・評価
1113
棚に入れた
5636
ランキング
595
★★★★☆ 3.9 (1113)
物語
4.0
作画
3.7
声優
3.9
音楽
4.1
キャラ
3.9

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

三者三様のこころ。

アニメーション制作:サテライト
2013年10月 - 12月に放映された全13話のTVアニメ。
原作は、Leaf/アクアプラスによる恋愛ゲームです。

【概要/あらすじ】

2007年の秋。軽音楽同好会の部室になっている第一音楽室でエレキギターの練習をしている少年がいた。
北原春希・18歳。峰城大付属3年E組。成績は学年一位。生真面目で世話好きで模範的な優等生。
ちなみに人並み以上程度のイケメンである。そんな春希は高校時代の思い出づくりをしたかった。
春希の夢は学園祭のステージに立って演奏することである。
そのために友人の武也が部長である軽音楽同好会に途中入部した。
しかし、軽音楽同好会は内輪もめで部員が何人も辞めて解散の危機にあった。

新しいメンバーが欲しいと思う春希。彼が弾いているのは『WHITE ALBUM』
前作のヒロインである有名アイドル・森川由綺の10年前の流行歌である。
『WHITE ALBUM』をきっかけに春希は、
人を魅了する歌声を持つ学園のアイドル「小木曽雪菜」
素行不良の元・天才ピアニスト「冬馬かずさ」
二人の美少女とバンドを組んで深い仲になっていく。

「春希」「雪菜」「かずさ」三人の青春と切ない恋の物語の始まりだった。

【感想】

前作の『WHITE ALBUM』とは「浮気」をテーマとしたゲームであり、
主人公の恋愛を成就させるためには、その陰で必ず傷つき泣いている女の子がいるということで、
浮気→乗り換えの結果として主人公も後味が悪い気持ちになるという、非常にセンシティブな作品でした。

前作の作者である原田宇陀児(はらだうだる)はノータッチで、
『冴えない彼女の育てかた』の作者としても知られるシナリオライター丸戸史明が、
この作品のシナリオを手がけ、アニメ版のシリーズ構成・全脚本も担当しています。

序盤から中盤にかけて両手に花状態。
何事にひたむきな好青年「春希」理想の彼女「雪菜」ツンデレ「かずさ」の三人を主軸に、
理想の青春・いい話っぽく進んでいくのですが、文化祭が終わってから話が重くなっていきます。
一度観終わってからリピートすると、あの時の言葉、あの時の表情にあった裏が見えてくるのですよね。

三人それぞれが心の傷を抱えていて、みんなが臆病で、みんなが“嘘つき”

幸せが欲しい。寂しいのは嫌。自分の居場所が欲しい。
大好きな人たちの傍にいて一緒に笑っていたい。

誰も悪くないのに…ただそれだけの願いが、うまくいかない。

誰かが幸せになれば代わりに誰かが泣いてしまう世界。
非常に切ないですね。

春希は青臭くも頼れる人間であり、複数の女性を惹き付けるのに説得力があるのが良かったです。
そのときどきの自分の気持ちにまっすぐ過ぎると言いますか、
人の想いに真剣に応えようとする彼の生真面目さが話をややこしくして行くのですが。
「浮気」「優柔不断」と受け取られても仕方なしですね。

恋愛と友情の板挟みの苦悩を描いたドラマであり、安易な物語にならなかった点が大変良かったです。
アニメ1クールでは三部構成の原作ゲームの第一部を消化したに過ぎず、
主人公・春希が、人の手助けをしたい困っている人を放っておけない人間になってしまった裏にある人格形成。
そして、本編で何故あの時にあんな行動を取ってしまったのか?などの春希の対人関係構築のメカニズムや、
三年後の物語などアニメでは語られてない部分も膨大であり、是非、そのあたりもアニメ化して欲しいですけどね。
『冴えない彼女の育てかた』に一区切りがついたら、続編のアニメ化を丸戸さんに是非お願いしたい作品でした。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2017/02/26
閲覧 : 381
サンキュー:

52

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