かしろん さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
全てはここから
2000年。地球は大災害「セカンドインパクト」に襲われ人類の半数が失われた。
それから15年。第3新東京市に一人の少年がやって来た。
碇シンジ。母の死以降、音沙汰の無かった父からいきなりの呼び出しを受けたのだ。
不安、期待、不満、様々な感情を抱く少年をいきなり爆風が噴き付ける。
彼が目にしたのは、戦略自衛隊の兵器を薙ぎ払う、正体不明な巨大なモノの姿だった・・・
-レビューの前に-
オネアミスの翼、トップをねらえ!、ナディアを手がけたGAINAX、庵野秀明監督の作品として注目される。
オーソドックスなロボットモノをベースとしながら、謎の多い難解な設定と最終2話の表現方法でカルト的な人気を博す。後の劇場版の前売券発売時には劇場に行列が出来るなどしたため各メディアが挙って作品を取り上げ、社会現象アニメとして確立していく。
この作品の成功を社会が見逃すはずもなく、「アニメは儲かる」と判断され、エヴァでも採用されハシリとなっていた「製作委員会」システムがアニメ制作において当たり前となっていく。
また、深夜に再放送をしたところ深夜帯としては異例の高視聴率を叩き出し、その後のアニメ深夜枠が出来上がっていくこととなる。
エヴァがなかったら、今のアニメ業界はどうなってたんだろうか、と思えるほどの功績を残したのではなかろうか。
物語:父親の作ったロボットに息子が乗り込み謎の敵と戦う、という根幹は非常にオーソドックスな内容。
前半はシリアスとコメディチックな話を織りまぜながら展開していき、後半になると登場人物の内面を全面に押し出した心理描写により話が進んでいく。
その心理描写も結局は一貫しており「他者に求められることに依る自己存在意義の確立」。
エヴァブームの時は「自分探し」という言葉が流行るような社会だったので、見事に時代にマッチした内容となっていたこともブームになった一端だったのだろう。
作画:CGは効果などのみのセルアニメ時代だけにキャラの画がころころ変わったり作画崩壊起こしてたりと色々あるが、あの時代にこれだけ動かしていた、というのは凄いこと。
声優:文句なし。緒方恵美、宮村優子、林原めぐみ、三石琴乃の主要メンバーは勿論、他も素晴らしいメンツが揃っている。
音楽:「残酷な天使のテーゼ」「フライミートゥーザムーン」のOPEDに鷺巣詩郎の劇中曲と素晴らしい。
キャラ:ウジウジ系主人公にクールヒロインにツンデレヒロイン。ダラダラしながもキメるお姉さんにとキャラ立ちも抜群。
今年の秋にはQ。来年には第4部が上映予定。
「あのシンジ君が・・・」という見方も出来る劇場版なので、是非視聴を。