赤緑 さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
ミステリーアニメとして観て「も」微妙
9話で断念。
「もっと評価されないべき」(されるべきでない)。
この作品のファンには申し訳ないが、これは好みの問題だけではなく、物語の完成度の問題。
一般ミステリー小説が原作。
時代は第一次世界大戦後、ヨーロッパの某王国に留学した日本人が、金髪碧眼のゴスロリ少女探偵と出会い、彼女とともに数々の事件に関わっていく、という物語。
某王国というのは、フランス語文化圏の架空の国。
アニメは、ちょうど豊作だった2011年の、一時『まどマギ』と被っていた時期。本作は2クール。
ミステリーということで、ちょっと期待した。原作を読んでいないから判断しかねるが、少なくともアニメはライトなミステリーファン向けとしてもちょっと微妙。
正直、ミステリーアニメを観たいのであれば、全日枠アニメなら『金田一』『コナン』、深夜アニメなら『氷菓』のほうが断然良いだろう。まあ、あっちはあっちで、アニメとしては微妙だったりするのだが。
(『神様のメモ帳』は観たことないから分からない。『ミルキィ~』はミステリーじゃないから。)
一番の問題点は、設定やキャラの言動について、意味不明に感じる箇所が多々あること。
これが原作由来のものなのか、脚本の問題なのかは分からないが、とにかく違和感がある。
ミステリーがどうのこうの言う問題じゃなく。
一例として・・・
{netabare}
難破船の話。
船員がいないのにどうやって航行している?
手首の脈だけで生死判断するのは不自然。その不自然さを否定する背景か何かがあればまだ分かるんだが。
騎士のミイラの話。
一弥が殴られたあと目を覚まして「本が無い」って言ってるけど、場所移動しているんだから当たり前では。その後、花壇に捨ててあったからアブリルじゃないっていうのも、意味不明なんだけど。
アブリルが植物園にいることを(それも2回も)おかしいと思わないのも変。
その後、なんで不用意に犯人に近づくかなあ。
狼の村の話。
ビクトリカが彼女の母が墓石に刻んだらしき文字を見つけ、ビクトリカはそれを見て母の無実を断定するのだが、探偵はもっと疑り深くないとおかしくないか。本当に母が書いた? 自供が正しいとは限らないのでは? 後者は、母を信じたいという気持ちがあるからと解釈はできるけど。
2人目が射殺されたとき、断末魔は人間の声に聞こえるんだけど、誰もそれを指摘していない。
アンブローズ、「橋が燃えてしまった」って、ある意味お前のせいだろ。
ビクトリカに一弥が支えられるか?
アンブローズ、好きな人が死んだのにあっさりしてるね。
{/netabare}
OPは良かった。
OPアニメは、アール・ヌーボー風で20世紀初頭の雰囲気を醸し出している。
曲は、グラビアアイドルのあの人なんだ。へぇー。ちょっと変わった声質だけど、歌はなかなか上手い。
というわけで、ちょっと期待外れだった。
物語:
不自然さが気になって楽しめなかった。
作画:
ヒロインはとても可愛らしいが、作画はあまり安定していない。横顔の時に口が顔の真横に開くところは良かった。
風景・背景は美しい。
声優:
主役の2人は、まだ新人って感じ。粗さが目立つ。具体的には、音が軽くて音量が不安定。
音楽:
OP曲は好きだな。ED曲もまあまあ。
他はどうだったかな。話の方が気になって聴いてなかった。
キャラ:
前述の問題点もあって、入り込めない。見た目だけで言うと女の子は可愛いけどね。