めいろ* さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
いいえ、先輩。私達のケンカです。
なんとなく、本作品をどう評すれば良いか分からない時があります。
と言うのも、ストーリーとしてはなんだかよくあるものに思えるのですが、進行していると、わくわくするような感覚が不意に訪れる事があります。
世界最強の吸血鬼と、その吸血鬼の観察とは表向きの剣巫が主役になる本作品です。
上記のたった一文でなんとなく察しがつくと思いますが、この主人公格2人がとにかく強いです。
そもそも、世界最強の吸血鬼と作中で謳われている時点で、本作品の主人公がおおよそチートだと想像がつくと思います。
”最強”という熟語が出たらバトル系と僕は今まで短絡的ながらも確実な理解をしてきたわけですが、その推察は今回も的を得ていて、バトル系の本作品。
しかし、そうは言ってもバトル系の作品のおおよそ焦点になるのが戦闘では無い事も僕は理解しています。
ガンダムなんかは、おおよそ戦闘(戦争)に付随して、物語が展開されていくのですが、ほとんどはその枠内でなく、ほかの要素に焦点があります。
ここで題名に回帰させてください。
じつは題名の台詞には、前振りがあります。
「ここから先は、”俺”のケンカだ。」
「いいえ、先輩。”私達”のケンカです。」
これ、作中で恐らく最も使われている定型的な台詞です。
何かしらの問題に決着をつける前振りとして、このやりとりが交わされます。
僕は毎回、このやりとりを楽しみに本作品を見ていたと言っても過言ではなかったでしょう。
本来は同一の側に居る事の無い、吸血鬼と剣巫という存在。
S極とN極が合わさる時、彼、いいえ、彼女達の想いが紡がれる。
きっと僕達、違うもの同士うまくやっていけるよね。
”私達”のケンカ。それが彼女の答えなんだと思います。