タック二階堂 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
さすがの一言。劇場版品質の良作アニメ。
彼の国には龍が棲んでいる──
神話によれば、古の人々との契約により、龍は人を助け、
人は龍を助けるという…
舞台は “龍の国”。
主人公は、国の守護神 “龍”を虫歯菌から守る新米・歯医者の野ノ子。
隣国との戦争が激化する中、ある日彼女は、龍の歯の上で
気絶した敵国の少年兵を見つける。
少年の名はベル。
大きな災いの前に龍が起こすと言われる不思議な現象で、
巨大な歯の中から生き返ったものだった。
自らが置かれた状況に戸惑うベル。そして彼を励まし、彼を龍の歯医者
として受け入れる野ノ子。
激しい戦いに巻き込まれながら、二人はやがて自らの運命を受け入れて
行くことに…
かつてない壮大なスケールで描かれる
冒険ファンタジー!
(公式より)
というお話。
「アニメ(ーター)見本市」出展作を前・後編90分尺で新たに
制作したスタジオカラー作品です。
監督・鶴巻和哉、制作統括&音響監督・庵野秀明のエヴァコンビで、
原作&脚本・舞城王太郎というビッグプロジェクト。
これはエヴァファンならずとも期待せざるを得ません。
前編から、ぐぐっと引き込まれる世界観。精緻な作画は文句なし。
尺の問題で少し駆け足気味かなあという気もしますが、定められた
運命と、運命に抗う死生観といった面でも見応えがあります。
ヒロインのCV、いろいろと味噌をつけた感じですが、演技は
声優じゃないの?と思うぐらいなかなかのもの。脇を固める
山寺宏一、林原めぐみ、岡本信彦、櫻井孝宏、名塚佳織と
錚々たる専業声優陣の中でも一歩も引けを取らない感じです。
後編視聴後に総括しますが、これはかなり高クオリティの作品
なので見逃した方はNHKのBS Premiumの再放送視聴を
オススメします。
ただ、ひとつだけ苦言を。
「こんなん作ってないで、シン・エヴァンゲリヲン劇場版を
早よしろカラー!!!」
=====後編視聴後、感想です。
随所にエヴァ風味が散りばめられて、あの頃の
気持ちが蘇る感じがしました。
そして、「あとはお前が考えろ」的な投げっ放しの
終わりかたもw
エヴァコンビに舞城王太郎ときたら、そりゃもう
ワケが分からなくなるのも当然です。
これはもう、こういうものだと思う他ない。
世界観が好きなら、どっぷりハマる作品ですね。