Keiner さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
12話分の序章
ラノベ原作感を残しつつも軍記物なのでちょっと硬派。
頭脳派主人公と武闘派ヒロインの棲み分けがうまくできているので、事実上主人公無双ながら、他キャラにも見せ場が用意されている。
軍記物としてのハードな要素はそこそこ抑えてあって、戦争、内戦といった状況の苦しみや緊張感はストーリーを引き締めている。
ただ、テンポが少し遅く、しかも話の盛り上がりがいまいちなので、ちょっと退屈に感じる部分はあった。もう少し話に抑揚があってもよかったと思う。
主人公がちょくちょく強調する「科学」と、宗教の関係性などは、ほとんど本筋に関わらないで終わるので、ちょっと物足りない。また、終盤にライバルっぽい人が出てくるが、小規模な戦闘をやって終わりで、これもまたインパクトが薄い。さらに、12話までの時点だと、「精霊」の要素が浮いている印象が強かった。
実際、最終話まで序章という感じで、軍記物なのにほとんど重大な戦争に至らないことも、話の盛り上がらなさに一役買っている。
逆に、不自然にスケールを大きくしていないので、硬派で地に足の着いたストーリー展開となっており、話の整合性とかは気にならなかった。
ただ、12話では足りていないのもまた事実。何も終わらないどころか何も始まっていない感じは、不満に思われても仕方ない。