アリア さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あっという間に完走できる
はじめはキャラデザがとにかく苦手でした。
朱は可愛くないし、狡噛は髪型がもさくて鬱陶しいし、何よりも“目”のデザインが受け付けなくて、3回くらい断念した作品です。
その他にもOPはハイトーンボーカルが不快だったし、EDは素敵なボーカルなのにメロディーも歌詞もクドくて誰が作詞作曲したのか確認したらSupercellのryoで納得だったり。
こんなとっつきづらさの塊のような作品でしたがストーリーはずっと気になっていたので、何度目かの視聴でやっと完走。
シビュラシステムの値でしか裁けないこの世界には、殺人幇助や教唆といった罪が存在しない(犯罪計数が超えたら潜在犯にはなるが)という点が恐ろしい。(これは{netabare}シビュラシステム繁栄のためでもあるが{/netabare})
システムの抜け穴を埋める従来の制度(裁判など)が完全に消滅していることを利用した犯罪者をどう裁くかという物語。
汚染された平和における正義とはなんなのか。
考えさせられる作品です。
そこに立ち向かう朱がもうめちゃくちゃ格好いい!
女主人公によくある、自分で考えることもせず優柔不断で流されながら薄っぺらい正義を掲げるようなキャラではありません。
とにかく朱は立場を理解しており冷静に論理的思考ができる上に肝の据わった性格を持っている。
もちろんミスをしたり気が動転することも作中にはありますが、私はイライラせずに見ることができました。
むしろ宜野座が顔が良いだけのポンコツすぎて…“冷静”と“機転の利かなさ”をはき違えている節が多々見られる上、戦闘時のトラップに気付かないなど犯人と対峙する部隊としてあるまじき知識のなさ。
普通頭脳系なら「あそこに罠が2つ張られている。気をつけろ」とかそういう司令塔ポジションなのに。
リーダーシップのみが先行する描写に少しいらっとしました。
{netabare}しかも私の一番大好きなとっつぁんの足を引っ張りまくるし!
とっつぁんはいつか殉職しそうだと予想していたけれど、あまりにも不憫な最期です。{/netabare}
あと不思議なのが、あれだけ発展した舞台なのに戦い方は肉弾戦なんですね。
ライトセーバー的な武器とかあってもよさそうなのに…ナイフって超古典的。
デジタル社会を揶揄するためなんですかね?
何はともあれ作画も良いですし、見て損はない作品だと感じました。