セメント さんの感想・評価
3.3
物語 : 1.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
彼らはイレブンではなく日本人です
元は全4章のはずが延期を重ね、途中で追加して今の形になったんですが、うーんこれは。
谷口監督もほぼ関わってないようですし、4年くらいかけて完成させた割に微妙でした。
<物語>
ユーロピア連合に目を向けたのは悪くない判断なんだと思いますけど、せめてブリタニア皇族の一人でも出して欲しかったですね。
2期で触れていたユーロピア連合と神聖ブリタニア帝国との戦渦が描かれると思っていただけに、シャルルに反旗を翻す貴族達で構成されるユーロ・ブリタニアとの内ゲバは如何せんショボく感じました。
微妙にユーロピアユニバースからユーロピア共和国連合に変化してるのも突っ込み所で、ナポレオンがヨーロッパを統治した世界というのが前面に押し出されていますね。
それと確かサクラダイトの起爆性が原因で内燃機関より電気が発達したことと開発上層部がナイトメア支持派という情勢も助けて航空戦力には極力触れないスタンスだったと思いますが、本作ではバンバン出てきますね。
あと時空の管理者とは一体何者ぞって話なんですが、雑誌やイベント情報から集合的意識を司る人達でギアスを好ましく思ってないのにギアスを人に与える、なんじゃそりゃって感じです。
まぁ本作は1期と2期の繋ぎで、ルルーシュがシャルルに記憶を操作されて作戦参謀として登場しますが、大した活躍もなくファンのために取り合えず登場させた感が強かったです。
<作画>
絵は良かったです。
<声優>
声優は豪華でした。
スマイラス将軍なんか完全に「銀英伝」のヨブ・トリューニヒトでしたね。
<音楽>
主題歌は坂本真綾さんが歌ってます。
その他のBGMは余りにも静か過ぎて少し間延びして感じました。
<キャラ>
それにしてもユーロピア連合がイレブン呼ばわりしているとなると、超合集国憲章の批准に差し障りがあるはずですが、特に触れられてませんね。
とりあえず日本人を悲惨な目に合わせておけば感情を煽れるとか、そんな即物的な意図が透けます。
それと"死ね死ね"五月蝿いです、死ね死ね団じゃないんですからもっと言葉を選んで欲しい。
いくつかギアスが登場するんですが、特にレイラの時を戻す?ギアスとかは詳細が明記されないですし、適当さが伝わります。
ってか、それなりの戦果を収めたというか、一応はユーロ・ブリタニアを鎮圧できたレイラ達がホームレスになるってのが衝撃的でした。
あれで良かったんでしょうか、いやまぁ当人が良いなら否定はしませんが。
あれだけ面白かった「コードギアス」の外伝で、ここまで微妙なものに仕上がってしまったのは、拝金主義の弊害とも言えるでしょうか。
人気が出てしまうと、例え作りたくなくても続編を作らなければならないのは困り者ですね。