ぶたどん さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
心地の良い理屈っぽさ!
舞台は、今とそう変わらない、紛争地と安住地が点在する近未来。
主人公"クラヴィス・シェパード"は、米国に所属する特殊部隊員。
彼は、国家の指示により過激派による虐殺が後を絶たないグルジア(現:ジョージア)で、過激派の指導者を暗殺する司令を受ける。
部隊員とともに、ターゲットを追い込むが、隊員の一人"アレックス"が、急に正気を失ったことによりターゲットは死んでしまう。
不可解な隊員の暴走が頭に残りながらも、国家による次の司令が言い渡される。
「彼が訪れた所は、必ず民間人が虐殺される地獄絵図が蔓延する。
彼の名は、ジョン・ポール」
多くは語られない作戦、彼の捕縛をクラヴィス始め部隊は言い渡される。
久々にお硬いアニメを見れて、新鮮な気分でした。
しかし、個人的には、つていけなくなるほど難しい台詞の羅列はなく、
理解しがたい台詞があっても、必ずその後にワンクッション置かれて、
状況がおおよそ理解できるように優しく作られており、
エンタメ性もそこそこある作品だったと思いました。
タイトルにも描かせて頂きましたが、理屈っぽい、思想の強さ、メッセージ性を楽しめるかどうかで評価が別れる作品だと想います。
それだけでなく、紛争地の音響や、部隊の動き、緊迫感
ハリウッド映画のような臨場感が、視聴側も少しづつクラヴィスとシンクロしていくような感じで、ミリタリー映画としても秀でたところがありました。
伊藤計劃の映画企画で、いくつか作品は有りましたが、自分はこの「虐殺器官」が一番楽しめた映画でした。