oneandonly さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
設定の色が強いほのぼの恋愛系作品
世界観:5
ストーリー:5
リアリティ:6
キャラクター:5
情感:5
合計:26
高校二年生の長谷祐樹は、普段から人と関わろうとせず、いつもひとりでいるクラスメイト、
藤宮香織と友達になりたいと思い、彼女に話しかける。
だが、彼女は「私、友達の記憶…一週間で消えちゃうの…」とそれを拒む。
少年との思い出を失い続ける少女と、
その思い出をひとつひとつ紡ぎあげていく少年―。
たくさんの“切なさ”と“ひたむきさ”が詰まった、珠玉のストーリー。
(公式ページより)
こちらも泣けるアニメを探す中で目にしたので視聴してみました。実写映画化でも話題となっていたようです(視聴開始したときにCMをやっていて知りました)。
ヒロインの藤宮香織は1週間で(毎週月曜日に)友達の記憶がリセットされるという設定。こういった設定モノは、アニメ視聴者としてはお馴染みですが、物語の中の人たちにとっては現実として描かれる必要があり、最初にそのことを話したときの桐生の反応はとても良かったし、友達を作らないとする藤宮のクラスでの冷淡な反応も自然でした。
もしそうなったら{netabare}日記をつければよい、というのは直前に見たefで予習済でしたが、実際のところ月曜日の朝に読み切れなくなっていくだろうなと思ってきたり。
この作品でも、藤宮と長谷が落ちあう場所として屋上が使われているのですが、生徒個人に屋上の鍵が委ねられているというのは現実的ではないと思います。構図として映えるのはわかりますが、アニメのパターンを感じてしまいました。
序盤はこの設定を用いてどんな世界や人間関係を描くのだろうと思いましたが、藤宮さんは序盤の影はどこへやらのいい人になっていきましたし、長谷もいい人(ちょっとうざいが)。山岸さんが出てきたあたりから物語に停滞感が出てきて、そのまま大きな盛り上がりがありませんでした。
長谷と藤宮は基本ラブラブな感じで、終盤は少し距離が開きますが、最終話で問題なくハッピーエンド。最後の「友達になってください」は、キーワードを持ってきて綺麗に締めたようにも見えますが、私はお洒落じゃないと思ってしまいました(教室で言うのはおかしいかもしれませんが、流れ的に付き合ってくださいでしょう!←ラブラブなのに付き合うって言わないもどかしい関係が続くのが苦手らしい。この点、耳すまの聖司の思い切りは悪くない)。長谷にもあまり共感できずに、桐生に共感しながら視聴していました。
日常系のため、リアリティ面はそんなに悪くなかったですけど、ひとつだけ言わせてもらいたいことが。藤宮のお母さんが長谷と公園で待ち合わせたシーン、藤宮母はスーパーに寄ってから来たのか、ベンチに買い物袋を置いているのですが、これ見よがしに精肉が描かれているんですよ。しかも、長谷は補修か再テストかでかなり遅れて到着します。6月くらいの設定ですよね、主婦感覚としてこれはないと思います。{/netabare}
優しい絵柄で、毒気も少なく雰囲気の良い作風で、爽やかな恋愛ものを見たい方には面白いかもしれませんが、私は物足りなかったです(全く涙は出ませんでした)。いわゆる設定モノの枠を出なかった作品という評価になります。
(2017.2視聴)
(参考評価推移:3話3.7→7話3.6→10話3.5→11話3.4→12話3.3)
<2018.11.2表題及び本文を微修正>