赤緑 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人を選ぶ要素が多いが、大好きな作品
※ちょっと長め
万人向けの作品ではない。
というのも、原作の小説は、元ネタの18禁PCゲームから
・バトルロイヤル(今だとバトルロワイアルと言うことが多いか)
・やや地味な魔法バトル
・英霊召喚(歴史上の英雄を呼び出す)
などの設定を踏襲したものに、虚淵氏が得意とする
・ダークファンタジー(これは元ネタにもあるか)
・ハードボイルド
を加味した物語だから。
また、理由はそれぞれだが人間を殺すことを是とする価値観の持ち主たちが多く登場するので、
(殺らなければ自分が殺られる、というのも事実なのだが、それだけじゃない)
・狂人たちの饗宴
という要素もある。
だから、ひとつでも嫌悪する要素があったり、興味のある要素がほとんど無ければ楽しめないと思う。
あと、主人公視点を持ちにくいのでそこがダメなひともいるのかも。
まあ、「狂人たちの饗宴」という事情からして、比較的まともなライダー陣営を自然と応援したくなる、と勝手に思ってる。
私は、
・ハードボイルド、サスペンス、地味な魔法戦が好み
・英霊召喚というのは私はあまり興味がないが、異世界転生の要素だと思えば少し面白く感じる
・英霊同士のバトルには、ゲームじゃないけど固有スキルなどのゲーム的要素も絡んでくる
という理由から、条件はクリアしている。
とはいえ、手放しで褒めるところばかりではなく、中盤のクライマックス(14話前後)と結末はあまり好きじゃない。
結末は、元ネタの制約があるから仕方ないが、中盤のクライマックスはちょっとなー、と思う。
以下、ネタバレな話を少し。
{netabare}
上記の中盤の件は、グロいモンスターに攻めあぐねているシーンがひたすら続くのが不快。
セイバーは本作では、雇い主に無視されたり、元部下に逆恨みされたり、ひたすら価値観を否定されたりと、ひどく冷遇されているが、元ネタではメインヒロインでハッピーエンドになる(らしい)ので我慢しよう。
{/netabare}
長々と書いたが、私はとても好きな作品。
あと、元ネタを知らなくてもそこそこ楽しめるが、気に入ったらFate/stay nightも予備知識として知っておいた方が良いかも知れない。全部見るのは大変なので、総集編がいいかも。セイバールートならTV reproduction (OVA)、凛ルートなら劇場版がそれぞれ総集編のような感じだ。
物語:
前述のとおり。
作画:
ダークファンタジーな魔法の世界がよく描かれている。
声優:
渋いおじさんたちが揃っていて、聴きどころ。
特に、遠坂時臣と言峰綺礼。渋すぎる。
ライダーもいい。
音楽:
梶浦音楽だけど、本作では絶賛するほどではない。私にとっては。
OPEDは良い。
キャラ:
感情移入はしにくいと思うけど、曲者揃いなのでそういうのが好きなら楽しめる。