デリダ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
のめり込みました、、、カミナギが可愛すぎる、、、
他のレビューの方もおっしゃってますが、最近のロボット物とは一線を画す作品です。
ストーリー展開としては時間軸も複雑なわけではなく
世界観や設定もちょいちょい小出しで説明されるので
飲み込めていければぐいぐい引き込まれてしまう作品です。
放送時期としても2006年はその前にエウレカ、その後コードギアスと
新世代ロボットアニメの方向性と名作が生まれた頃ですし、
これほどのクオリティを持った作品が生まれてきてもなるほどおかしくないな、
と思いました。逆になぜ埋もれていたのか。
ですが序盤の会話の中にCogito ergo sumってデカルトの言葉
これラテン語なんですが、近代哲学とか軽く紹介されててですね
思弁的プロセスを介さずに〜うんぬんかんぬんと、、
多少素養があるとさらに楽しめるかと。(だけどいかんせん近代哲学なので人間中心的で形而上学的な主体なのには問題は多々あるかとは思います。考えさせられるアニメは大半これなので少し批判は加えたくなります)
ですがマトリックスや攻殻機動隊だってしっかり理解できてなくても楽しめるし十分考えさせられますよね。そこら辺なんて全然かまやしないです。
こんなながったるい説明の前に!だいぶ書いちゃいましたが!
とにかくですね!
カミナギというヒロイン!それはもうめちゃくちゃ可愛い!!!
よくある幼馴染のお節介ウザキャラと思いきや!
全然うざくない!!マジで可愛いい!
それでいてカミナギのキャラデザイン!
おそらくロボットアニメ史上最強に地味なキャラデザのヒロインとなってます!!!(これがまた可愛い!)
なんというかこの手のSFやロボアニメはキャラの髪色が狂っていたり
過剰装飾がひどくて正直表情描写とかあったもんじゃないですが、
ヒロイン地味な代わりに表情めっちゃいいんですよ笑顔が特に。
このアニメ名前がZEGAPAINの通り名前に痛みを冠してるだけあって
痛みが終始テーマになってまして、未来を得るための痛みみたいなストーリーなんですが
ヒロインの悲しいけど笑っているといった表情がとてもうまく描けてる。
バトルシーンの作画は物足りないけど、この表情一つで作画にも高得点をあげてしまいました。
おまけにカミナギの声優特に下手くそのように感じましたが、
なんというのですかね、風立ちぬの二郎さんやこの世界の片隅にの主人公みたいに
確かに演技は下手なんだけど、下手なぶん飾ってないようなこの人物をよく描けていて
なんというのですかね、ストーリーで描かれていないような些細な出来事とかもきっとカミナギだったらこうするだろうとか、こんな表情でこんな話し方をするんだろうみたいな想像ができるんですよね。
キャラクターと言うより一人の人物が描けているみたいに感じました。
OP、EDともに落ち着いた雰囲気で神がかっています。
こういった空気感を作る作品というのはそう滅多にない。
映画を見ているような、風が吹いているような作品だったと思います。
いいアニメは大抵季節感や温度や湿度まで描けているように思いますが、
この作品もそれをできているに思えた久々の一品でしたありがとうございます。
早く劇場版も見たいな!今から早速借りてきます!