ポッチャマン さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
唯一無二。
まだ、アニメを珍しがって、インターネットを駆け巡り、どんなアニメが面白いのかと探し回ってた頃が僕にもありまして、そんな時に、一番多くのところで名前を見かけたのがこの作品でした。『アニメ好きなら知らない人はいない』みたいな大げさな書かれ方ばかりでしたね(笑)
内容は、もうとにかく見てください。特に、大学生は必ず見た方がいいです。もしくは、ちょっと一日暇なことが多い人には全力で勧められる作品です。
1話から順に観て、どれも「私」の一人語りから、明石さん、小津や、樋口師匠、城ヶ崎や、相島、羽貫さん、占い婆まで、登場キャラ全員面白いです。最高に。
つくりはだいぶ、凝ってるというか、むしろタイトル通り、唯一無二です。本当に。名匠湯浅監督の奇妙かつ愉快な演出と上田誠さんの面白いセリフ、脚本が楽しめます。
やはりパラレルワールドは実に興味深く、この前観たばかりの「ひぐらしのなく頃に」とは少し違って、一話ごとにそれぞれの面白さがあったのが9話から全てが繋がってこの作品の面白さが良い意味で爆発します。
ただ、最高なハッピーエンドなだけに、少し怖かったです。
というのも僕自身、今一回生で、この春休みはとても長く、部活をエンジョイしてる訳でもないので、これからこの10話の主人公「私」のような状態 {netabare}(つまり、引きこもり){/netabare}になってもおかしくないような有様でして、見終えたあと、しばし考えさせられました。
やはり、若いうちはどんどん不毛なことをした方がイイってことです。。。とにかく、自分に何ができるのかじゃなく、やりたいことをやろう!と、どの選択をとったら薔薇色になるかなんて、考えないことですね。だから、特に勧めたい対象が大学生か、一人でいることが多い人なんです。
他の方も仰るとおり、やはり一番印象に残ってるのは、 {netabare}
「野菜嫌いで即席ものばかり食べているから、なんだか月の裏側から来たような顔をしていて甚だ不気味だ。夜道で出会えば、十人中八人が妖怪と間違う。残りの二人は妖怪である。弱者に鞭打ち、教者にへつらい、わがままであり、傲慢であり、怠惰であり、天の邪鬼であり、勉強をせず、誇りのかけらもなく、他人の不幸をおかずにして飯が三杯食えるような、およそ誉めるべきところが一つもない。もし彼と出会わなければ、きっと私の魂はもっと清らかであっただろう。」
と、長々と小津について述べていたのが、
「小津はたった一人の私の親友らしかった。」
と、この一言に変わったことであろう。{/netabare}
ここが最大のポイントなのは、誰でもわかると思うが一応。
感動どころはここだけど、個人的にハマったのは第5話の会長の怪しい演説だったりしますがw
ひとつ惜しかったのは、再放送を録っているのに、レンタルして一気に完走してしまったことかな。
とにかく、いろんな魅力が込められた傑作です!