古酒(クース さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
新しい時代を作るのは
観る、観ないは、とりあえず置いといて。
好き、嫌いも、とりあえずは置いといて。
アニメとロボット物の相性は最高である事を認めねばなるまい。
国産初のテレビアニメが「鉄腕アトム」である。
アニメとロボット物は切っても切れぬ関係だと思う。
さて、今回の作品「機動戦士ガンダム」だな。
この作品が誕生し、いわゆるリアル路線とか、リアルロボットとか
それまでのロボット物と区別するための言葉が産まれ、
今日に至るまでこの路線がロボット物の定番になってるよね。
そういう点では、まさに原点でしょう。
ガンダムの感想
{netabare}
とにかく初めのリアルロボットなんだが
設定とかそういうことじゃなく、
白い悪魔はマジ悪魔。
このガンダム、最強である。
後に産まれる他のガンダム達よりも、無双しており
どうやったらこんなの作れるんだよ・・・
ジオンがはじめにモビルスーツ作ってそれがザクなんだろ・・・
いくらなんでもおかしいだろ・・・
光子力研究所とか、あやしい研究所でもあるのかよ・・・
って思うぐらい、強い。
後にニュータイプって言う設定がくるほどに強い。
およそ、リアルとは言えない強さがそこにある。
アムロも言うほどうじうじ悩んだりしていない。むしろ頼もしい。
初代は別格。わかりました!
さて、一方のシャア様。
思っていた以上にかませ感あるのね。
まあ、相手は化け物だしね、しょうがないね。
化け物と戦って生きているのだから、シャアもなかなかにしぶ・・
たくましいお方。生き様は主人公より主人公してるよ!
{/netabare}
折角だから、リアル路線とかロボット物をいろいろ考えてみたい。
ロボットについて
{netabare}
ガンダムはリアル、と言うのがよく聞かれるけど、
ロボット物のロボットって
それ以前の物もガンダムでも、主人公のロボットは等しく
劇中では最高・・いや、チート級の強さだよね。
主人公機はどの作品でも無敵であり、最強。
苦戦することはあっても負けることはまずない。
負けたとしたらお約束の「新型機・2号機」になり、結局最強である。
ロボットとはそういうものである。
それ以前とガンダムにそれほどの違いは無い。
{/netabare}
敵について
{netabare}
ここがたぶん、それまでの物とガンダムの違いになるんじゃないか。
それまでの物は「勧善懲悪」ってやつで、地球外生命体とか地底からのとか
ビジュアルからして人間とは違う。敵はどっからどうみても敵でしかない。
何故かはわからないけど1対1のタイマン勝負でたたかい、
必殺ファイヤーであっさり死ぬ。
「人類対○○」って言うわかりやすい構図になる事が多いため
悪役がはっきりしていて、これにはこれの良さがあるだろう。
エヴァなんかはこれに該当するんじゃない?
リアル路線は敵でもそれなりの理由があって戦っている人間である。
「戦争」がリアル。とは、言いたくないので「人対人」にしよう。
なので、簡単には死なない。
ホントにこれがリアル路線なのかわからないけど、不思議なくらい
名前のある敵は簡単には死なない。
機体ごと爆発させても生きてる事があるし。
一方、名前の無い一般兵士的な存在はバッタバッタと倒されるのである。
無慈悲。これがリアルか・・・
{/netabare}
主人公について
{netabare}
主人公は、ロボットに乗れば最強である。
主人公自体は、そんなに強くなくてもいい。少年率の高さがそれを物語っている。
問題なのは「敵が違う事」
勧善懲悪のあからさまな「敵」であれば、
最強のロボットにのって、
「よっしゃ、俺に任せろ!」っていう
絵にかいた様な好青年でいいのだが、
人対人になってしまうと話が変わってくる。
相手にもそれなりの理由があって戦っているのだ。
最強ロボットで蹂躙させてはいけない。
それは本来悪役のやる事で、主人公がやってはいけない行為。
そもそも相手も人間であり、むやみやたらに殺してはいけない。
強い奴が正しい、では いけないのだ。
だから、リアル路線の主人公は「悩む」「うじうじする」
長々と色々悩んで、その間にも、なんやかや あって最終的に
最強ロボで蹂躙するのだ。
ふふっ・・リアル。
{/netabare}
ガンダムが原点だとして、このリアル路線に沿う形でいまだに
「ロボット物アニメ」は作られており、
それがもう40年になろうかってところ。かな?
一本なにかしらの作品を見れば、後は大体同じ。
と、思われてもしょうがないね。40年か・・・
そりゃ、マンネリ化もするわなぁ・・
ここで、シャアクワトロ様の名言を一つ。
「新しい時代を作るのは老人ではない!」