退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
この感情をなんて言ったかな……
泣けるアニメを検索したら必ずと言っていいほど出てくるアニメだったのでずっと観たかったですが、なかなかレンタル出来なくて最近漸く観る事が出来ました。
ただ「泣ける」という事前知識だけで視聴開始。
先ずは作画が非常に綺麗ですね。でもキャラだけを見れば個人的にはあまり好きなキャラデザではない。
序盤を視聴した時の感想は、果たして本当に感動出来るのか?という印象しか残りませんでした。
でも、有馬公生・宮園かをり・澤部椿・渡亮太の人間関係を知るには必要かもです。基礎作りは大事!!
相座武士と井川絵見の二人のライバルが出てからちょっと話が盛り上がって来ましたね。やはりライバルの存在は大きい。
日常パートでは澤部椿との回想シーンが結構多かったですが、これは非常に大事でした。最近のアニメではこういった幼馴染みキャラって報われないことが多いですからね。
宮園かをりが倒れますが、フラグは立ってたので別に驚きはない。寧ろ、これでラストが予想出来ました。
そしてストーリーが大きく動き出したのは13話目でしょうか。母親の呪いだったと思っていた「自分の音だけが聞こえない」のが母親からの「贈り物」
時間が残されてない母親が少しでも息子に残そうとしていたのが分かり、ベッドで公生の身を案じていたのはグッときました。
藍里凪(相座凪)の登場は必要なのかなと思いましたが、これも非常に大事でしたね。有馬公生が天才として戻って来たシーンです。こういう公生が見たかった。
演奏をしている時に回想をバンバン入れてくる構成は原作が漫画だからでしょうね。漫画には音がないので絵だけで見せるならこれがベストのように思えます。
そして終盤。相座武士の「さよならヒーロー」は良かった。
でもここまででグッと来たのは13話くらい?
話としては十分面白いけど感動作品??って感じですね。
しかし!!
感動はラスト約10分に来ました。
宮園かをりの手紙。
もうずっと涙腺が崩壊しっぱなしです。この泣けるレベルは「あの花」に近い。
そして澤部椿がいる事でただ悲しいだけにはならない。
「あの花」に通じるのはヒロインが死ぬ。そのヒロインが居なくなっても大切な人がいる。その二つですね。
個人的に惜しいと思ったのは歌でしょうか。泣けるシーンでそれを連想させる歌がない気がします。その歌を聴いただけで泣けてくるって事はないですね。
この作品を観終わって、何とも言えない空虚感が訪れました。
この感情をなんて言ったかな??
敢えて言うなら「愛惜」でしょうか??
「とある」シリーズの長い旅の途中でちょっと寄り道しましたが、期待以上に感動させてくれました。