RFC さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
淡々と始まり、淡々と終わる
お子様禁止のゲームが原作のアニメです。
本編の月姫、ファンディスクの歌月十夜は腐るほどプレイ済み。
画集まで買ったくらい好きでしたね。
同人作品がここまで支持されるものかと当時話題になった作品です。
架空の世界観を良くここまで作れるものだなと感心しました。
当時原作が物凄く好きだっただけにアニメ化に相当期待してましたが、
がっかりした記憶があります。
やはり原作⇒アニメというのはハードルが高いですね。
あれから15年くらいたちました。
原作の細かい設定などが頭から抜けた状態でどのように感じるか
リトライしてみました。
【作品概要】
子供の頃の事故で「死」が見える目を持ってしまった主人公遠野志貴。
彼はある日すれ違いざまの女性に突然殺人衝動をおぼえ、17個の肉片に解体してしまいます。
ところがその女性は真祖と呼ばれる吸血鬼で、翌日彼の前に姿を現しました。
「私を殺した責任、取ってもらうんだから」
【作品に対する感想】
黒歴史の烙印を押されている作品ですが、やっぱりそれを払拭できなかったです。
あまりに淡々としすぎて、物語として魅力を感じませんでした。
必要性が感じられないカットが多く、そこに時間割くなら世界観などの
説明に当てた方がよほど良かったと感じることが沢山ありました。
ufotableさんが製作したら、また変わるのかなぁ。。。
素材がいいだけに「残念!」。
個人的にはコミックスの方が断然好きでした。
オリジナル要素も含め、強弱緩急に富んでいて、飽きさせません。
1)物語
世界観、状況の説明が不十分で、原作知らない人はおいてけぼり、
原作知っている人は「そこ抜いちゃいかんでしょ」となったのではないでしょうか?
もともとヒロイン5人分のストーリーで成り立っている話を
上手く取捨選択できずにどっちつかずになってしまった印象があります。
(遠野家側の話はばっさり切り落とした方が良かったかと)
監督が桜美かつしさんって…ふらいんぐうぃっちの監督されてた方ですね。
日常アニメの淡々はいいかもしれませんが、これはまずかったかと。
3)キャラ
作風がダークなせいか、キャラもそっちに引っ張られ過ぎて、
魅力が半減してたように思えます。
特に秋葉ってここまで嫌な妹でしたっけ?
キャラの服装がシンプルなのは元が同人ソフトだけに仕方ないかと。
5)音楽
重めの音楽を多用してました。
雰囲気は良かったと思います。
が、SEがかなりわざとらしく、雰囲気をぶち壊していたと思います。
とくに血液の「ぴちょ」が残念でした。
もっとリアルなのが合ってたと思います。
6)好きなシーン
{netabare}
学校でアルクェイドとデートしている時の会話。
志貴が学校で勉強していて、それが役に立つか解らない(目的が不明)なことに対し、
人間は吸血鬼より時間が無いのに、役に立つか解らないことに時間を割くなんて変、
とアルクェイドは率直な感想を述べます。
あ、そういう考えもあるのかと、ストンと胸に刺さったシーン。
{/netabare}
7)チッガウヨォ ソウジャナイヨォ!なシーン
{netabare}
①ネロとの一騎打ち
前半の山場、混沌との戦い。避けられない絶対的な死の象徴のはずが、
逆上⇒特攻⇒死亡というあっさり味な展開でした。
数百年生き、666の生き物を内包した不死に近い存在らしい
風格と威厳が全くありません。
ビンテージワインと思って飲んだら、コンビニワインでしたという感じでしたね。
②渡り廊下破壊のシーン
尺の都合上仕方ないのかもしれませんが、説明不足で志貴のセリフが意味不明。
ロアと志貴が見ている線は似て非なるもの。
圧倒的優位に立っていたロアを戦慄させるキーだっただけに、
「志貴のかっこいいシーンを台無しにして!」
と、がっくりでした。
③ロア殺害
ここも志貴がかっこいいシーンがカット。
何度も転生を繰り返し、死を体感してきたロアに対し、
「恐ろしくはないだろう?おまえにとっては馴染んだ道だ。
違うところがあるとすれば、それは一つだけ
今度は、帰ってこれない」
的なことを決め台詞として言ってたんですが…。
{/netabare}