めっちょん さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
王道テンプレ展開といえるがスッキリまとまっていて完成度は高い
dアニメ配信終了のため駆け込み視聴。結果意外なダークホースとなりました
《1作品で3度おいしい3人主人公SF美少女コメディバトルアニメ》
・まといが可愛い。けなげ。神々しい
普段はおちゃらけ、父子家庭ではしっかりもの。ずっと離れてたお父さんを思いやり一生懸命母親の代役をこなそうとする姿が健気で愛おしい。「シンゴ君」と呼んだりちょっとエッチな代わりもしちゃったりして母親の居ない事で微妙な歪んだ父子関係と母親の帰りをずっと待ってることが良く表されてて深く丁寧な演出です
そして覚醒時の演出。八百万の神を集め光が集まり後光の差す姿が神々しい。BGMも良く合ってて良かったですね。まさに救世主。纏ってる神様って地球を統ぶ全能神か何かなんでしょうかね
戦闘シーンは一撃必殺型。覚醒時の圧倒的力にシビれるタイプですね
・クラルスがかっこいい
クラルスのストイックキャラもいい。倒れても倒れても立ち上がる不屈の精神。悲壮感がいい
第4話での過去のいきさつ、掘り下げ回でその理由がしっかり描かれその後まといやゆまとの交流で過去と照らし合わせ少しづつ溶けてゆく心情も丁寧に描かれキャラへの愛着、表現は充分なものでした
日常回では場違いなそのキャラが返って可笑しいのも魅力。ここの表現もまた絶妙で上手い。良く考えられてるなーとおもいました
戦闘シーンは攻防型。腕輪がクルクル回る纏創シーンから「汝の敵、愛無く慈悲無く哀れみ無くただ滅びの道へいざなわん~」の決まり文句までかっこ良くスマートに描かれてて一番戦闘シーンに力入れてるのがこのキャラでしたね。言わば戦闘担当
・ゆまちんがおもしろいw
1話からスッ飛ばしてて作品導入部分から面白さに非常に貢献してるのがこのキャラ
周りでシリアスに展開しててもそのキャラ特性からブレない役割を持っていて言わば癒し担当
後に書きますがその真っ直ぐなキャラが社会で疲弊してる大人たちの心を打ちます
戦闘シーンはハチャメチャ、防御担当。第9話タワー突破でのクラルスとの共闘は可笑しくも熱くゆまちんキャラを良く表す非常に良い演出でした
通常のアニメでは別々の世界の3人が一緒になって戦うためそれぞれ見るポイントを変えて楽しむ感じですね
で、時々場違いな世界で場違いな行動を取るためそのおかしさに笑う要素も持っています
作画適当
お父さんキャラ長髪カッコ悪い。女の子キャラはいいとして大人キャラが一昔前の古臭いセンスでなんかかっこ悪いですね。年齢層を押さえて敢えてそういうキャラにしてる事も考えられますが
敵キャラもなんか適当に作ってる感じ。悪霊的なものを題材にしてるので自由に適当に作れるから丁度いいといえばいいのかも。ここはエヴァやまどマギのような作り込みはあまり感じられませんでしたね
高次元描写もアートっぽくしてはいますがこれもまた適当感しか感じませんでした。細かい小物があるわけでも無くただだだっ広い風景が広がってるだけでしたね
まあ2次元で高次元描写なんて出来るわけも無いんですがねw
ストーリー
わかりやすさと熱い展開がなかなか魅せます
一方でテンプレ的安易なストーリーともいえます
家族愛、信じる心、願いの力などありふれたテーマ
ラストもきれいにまとまったとはいえ意外性の無い平凡なストーリーともいえます
しかしそれを丁寧に描く事で王道的見本的完成度の高い作品に作り上げられてると感じました
多次元を用いた世界設定
4次元以上の存在は物理化学的にも肯定されていることが多く題材としてリアリティあります
そこに神の存在を示唆してるのもありがちとはいえ題材としては良い目の付けどころです
コメディ要素
ここはほど良い毒やクズっぷりが無いとつまらなくなるんですがゆまちんキャラが充分な役割を演じてくれましたね
まといやクラルスを置いてサッサと逃げたり事あるごとに退魔少女のネタばらしと拡散をしようとしてましたねw
そこにちゃんとオチも付けてフォローもバッチリ。投げっぱなしジャーマンみたいな着地点の無いギャグは嫌いなので気持ち良く笑えました
ここはほんとセンス光ってます
あとお婆ちゃんのあずちんが良いキャラでしたね
どう考えても物理法則無視してるだろあの現れ方wだがギャグ担当はそれでいいんです。ハチャメチャがいいんです!笑
あと美少女キャラがそのまま年取っちゃうとあんなイタイ感じになるのかなーと想像してみたりw
ストーリー構成の中で特に光るのが第10話以降
10話~全容解明からまといが頂次元へ行く決意を3話にかけて丁寧に描いてます
ゆまちんの言葉は心にグサッと刺さりましたね
まといが選ばれて他の人が行けないんじゃ仕方ない。1人に頑張ってもらうしかない。当然僕もまとい1人が母親と同じく頂次元に旅立つ展開を予想してました
しかしゆまちんは言いました「それはずるい」と
じゃあどうするのと疑問に思いましたがその後のラストまでの展開がその答えでした
たとえわずかな力でも役に立たなかったとしてもその人それぞれに同じように出来るだけの力で出来る事があるんです
大人たちがこんな小さな子に諭されるなんてね。それは僕も同じだったという事を自戒を込めて書いておきます
結果非常に大きな人生の教訓を得た素晴らしい作品だったと思います
こういう作品にもっと出会えるといいなあと思いました
ちなみに制作会社のWHITE FOXさんはごちうさやRe:ゼロを手掛けてる会社ですね
ごちうさに関しては強い信念と作品愛と熱い期待と情熱とこだわりを感じる会社です
両作品とも好調なので今後作も期待したい注目会社です