nanikore さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ボーイミーツガール
仕事によって、あるいは生まれによって人が差別される社会。
主人公はどうにも我慢ならなかった。曰く、「俺はこんなところで終わるような人間じゃないんだ」(こんなこと言ったか?)
周囲が無駄な努力だ、諦めろなどと野次を飛ばし続ける中、彼は必死に”本当の居場所”を探していた。
機会は訪れる。
彼が手掛けた部品が新型の人形兵器に使われることになり…?
世界観の説明などを極力削りつつ主人公のあらっぽい野望とその野暮ったさを象徴的に描ききった一話が僕は好きでした。スチームパンク的な。1984的な。
{netabare}ニルヴァーナを一つの舞台装置に、少年は少女と出会い、仲間と出会い、そして、本当の居場所が、自分の証が、なんたるかを見出した。そんなありがちだけど素敵な物語でした。二期でテーマは更に掘り下げられますが、その片鱗はすでに第一期で現れていました。 男と女に象徴される異文化との交流、価値観の衝突、許容。愛とは、命とは。家族とは。{/netabare}
全体的に暖かい作品でした。
ロボットに乗り込み、互いの大義を掲げて終わりなき血塗れの戦闘を…というような作品ではないので戦闘シーンの作画が特別すごいということはないです。(追尾ミサイルはしかしよかった)予想を覆すような展開も緊張感もあまりない、言ってしまえば退屈なアニメの部類かもしれません。
しかしだからといって評価されないでいていいアニメでもない。
荒んだ今の社会においても、変わらぬ問題は存在し、それについて常に提議し続ける。家族と愛。Gonzoのアンパ○マン、的なアニメでした。