Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この危険な匂いにピンと来た人はきっとたくさんいる…
この作品は、BLACK LAGOONの3期に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。
「BLACK LAGOON Roberta's Blood Trail」
この作品を見続けてきた方ならこの作品が何を…誰を題材にしたものなのか言うまでもありません。
確かに1期での暴れっぷりはメチャクチャでしたからね…
でも、この作品ではその彼女が更に頭のネジが2,3本ぶっ飛んだ状態でロアナプラに戻ってくるところから物語は始まります。
彼女の再来の目的は至ってシンプル…志半ばで倒れた唯一絶対的恩人の敵打ちです。
彼女にとって安全マージンなんて関係ない…一線を超えた奴らへの報復への執念は半端ありません。
きっとそこまでして叶えたい思い…それが彼女の「本懐」なんだと思います。
そしてこの作品を視聴してハッキリ感じたこと…
それは「本懐」という言葉は中途半端に使ってはいけない言葉だという事…
何故なら言葉の本来持つ意味に対して失礼になるから…
彼女が自分を顧みずどこまで自分を追い込んだ…?
何をも厭う事無く前に進み続けた…?
相手はあまりにも巨大な組織…それでも真向から立ち向かって一度でも彼女は怯んだ?
確かにロックのアドバイスやレヴィやファビオラの助けがあったのも事実…
一人で本懐を遂げる事…その位今回は難しかったのだと思います。
だからといって彼女を馬鹿にする事はできません。
何せ彼女の迫力といったら…レヴィより凄かったかも…
ここで思うのは「なぜ彼女があそこまで出来るのか?」という事です。
確かに義理堅い人だと思います。
自分を救ってくれた恩義を忘れない人だと思います。
現状の生活に自分の全てを注ぎ込める人だと思います。
敵打ちの相手の情報を掴めなかったら、今回の騒動は無かったのでは…?
とも少し考えましたが、この考えは瞬殺です。
彼女の中では未だ全てが終わっていなくて…
彼女の生活の中で唯一欠けたピースだったから…
だから彼女が敵を知るのは時間の問題…
この作品を通して分かった事…
人は大切なものを無理矢理奪われたとき…どこまでも激昂できるんだという事…
でも彼女の敵物語一辺倒だったら殺伐とし過ぎる感は否めないところでしたが、ファビオラの存在が良い意味での緩衝材になったのではないでしょうか。
彼女の事を婦長様と呼び、メイド服の衣装もお揃い…
違いは身の丈全般の大きさとスパッツ…くらいでしょうか。
みんなの立ち回りがOVA5巻分に濃縮されています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
公式HPを見ると今年の春から連載が再開されるそうです。
これは続編を期待せざるを得ない情報だと思いました。