たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「セカイ系」の最高峰
おそらくは「新世紀エヴァンゲリオン」の登場から概念として出てきた「セカイ系」と呼ばれる作品の最高峰になるだろう。
そもそも「セカイ系」とは、主人公個人の問題(友人、恋人、家族関係)と、セカイの問題(社会構造や道徳規範)が直結し、「同程度」の問題として語られることを指すが、
主人公を含めた人間関係がそのまま巨人がいる世界の構造自体に密接に関係してくるところを考えると、この作品は「セカイ系」そのものである。
非常にメンタリティーが「内向的」で「オタク」な感じは最近の若い10~20代の人たちと重なるだけでなく、「東北」や「九州」の震災や、コロナウイルスなどによる世界的な「内向き」具合がそのまま反映されている。
そこは「鬼滅の刃」にも同等のことが言える。鬼=巨人であり、人間が何らかの社会的影響で「バケモノ」に変化してしまうという点も共通している。
最近の大ヒット作には、「ワンピース」のようなロマンを追いかけ、社交的で「外向き」な作品が少ない背景にはそういったことがモロに影響してるのかもしれない。