runa21 さんの感想・評価
4.0
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
こんなに好きだったっけ?(長文御免)
ついにブブキ2期を見ることができました!!
1期は謎が謎のまま終わり、
いろいろと視聴者が置いてけぼりな展開で、
だからこそ
1期の途中で切った人も多かったと思うし、
1期のラストまで見ても、2期見ていなかった人も多かったと思う。
そう思う心境もすごく理解できるし、
自分の感覚がちょっとずれているのは承知の上であえて言うけど、
この物語、自分はすごく好きです。
2期では1期の時に抱いた謎が
少しずつ解明していくうえに、
1期でレオコ様たちと相対することで、成長した
ブランキ王舞のブブキ使いたちの活躍が描かれている。
1期では、どこか頼りなく、
お互いの信頼関係もなければ、
自分自身にも自信がなく
子どもゆえの、真直ぐさで、
他人の言葉を信じ、踊らされ、裏切られました。
しかし、仲間に支えられることで
お互いの信頼関係を築き、
そして自分の力で世界を見て、受け入れて、
どうしたいのか自分で決断する人間に成長した。
そんな彼らが2期になって、
他国のブブキ使いたちと交流を持つことにより、
彼らの成長具合がとてもよく表現されていた。
他国のブブキ使いたちは、
ギーという人物の事を盲目的に信じていた。
彼の指示する通りに動き、戦うだけの存在だった。
その中に
ブランキ王舞の心臓の持ち主である東の双子の妹の薫子がいた。
宝島から、家族で降りてきたのに
1期では突然東が一人で行動していることに
「あれ他の家族はどこ行った?」
という疑問を持っていたのだけど、
なぜ東が薫子と離れて生活していたのか、
お父さんがどうなったのかが2期できちんと語られます。
薫子は、ブランキ王舞の心臓を東が引き継いだ上に、
お父さんはお父さんなりの思いやりで、
薫子にはブブキにかかわらない普通の生活を送らせてあげたい
という願いのもと、
薫子を一人残し、東とともに旅に出てしまった。
ただそれは、彼女にしてみれば、
仲間外れにされた気持ちがあったのかもしれない。
だからこそ彼女は
ギーの語る甘い言葉に騙され、盲目的に彼を信じていた。
ただ、ギーが狙っていたのは、
そんな甘いものではなかったのだけど・・・
そんな他人の思惑に乗っかっている
他国のブブキ使いたち・・・
そんな彼らと一緒にいると、
「それはおかしい」「間違っている」
とはっきり言えて、自分の考えで行動できるようになった、
王舞のブブキ使いたちは、
1期で見たときよりもはるかに成長していて・・・
「すごい~~~(泣)大きくなったね」
と親戚の人みたいな感想を抱いた。
特に、
ギーに囚われたレオコ様の救出を決断した
彼らの葛藤は、
1期を見ていないとわからないのだけど、
とても複雑なものがあったと思う。
それでも手を差し伸べようと決断する彼らを見て
「すご~~~い。大人になったね」
とやはりどこかの親戚の人みたいな感想を抱いた(笑)
自分が大人と言われる年代になってから思うのだけど、
大人も案外大人じゃないんだなと思うんです。
仕事をしていて、
「そんなこと小学生でもやらないだろう」
というようなことを言ったり、行動したりする人もいるし、
平気で約束を反故にする人や、
信じられないような我儘を言ったりするような人もいる。
それなのに中学卒業して
家のために一生懸命働いて家計を支えている人もいるし、
びっくりするくらい大人な発言をする
小学生くらいの子どももいる。
大人と子どもの境界線ってどこなのかな?
ブブキを見て、
自分の感情が優先じゃなく、誰かのためだったり、
誰かを支えてあげたり、守るための行動をとることが
大人な条件かもしれないと思った。
だから1期で敵対していたレオコ様たちと
彼らはいつの間にか対等に接することができるようになっている。
ギーの目的にうすうす気づきながらも
自分の願いを叶えるために、
ギーのもとでブブキを使っていた
しっかり者のイギリスのレティシアも、
誰かのために行動する王舞のブブキ使いたちと比べて
魅力が感じられなかった。
むしろ「バカだな~」と思いながら見ていた。
他の物語だったら
レティシアでも十分主人公になりうるんだろうけど、
この物語では、彼女は単なる脇役にすぎなかった。
一話一話を経るたびに
1期での謎が解けていき、
1期での彼らの成長を感じ取ることができ、
「んもぅ、めっちゃ面白い」
と言いながら毎回見てました。
特にすべてが終わった後の最終話が
蛇足になっていないところがよかったかな。
最前線で戦い続けた
彼らのその後が描かれているんですが、
急速に大人になってしまった彼らは、
元の子どもの生活になじめなくなってしまっていた。
東以外のブブキ使いたちは
やっぱり違和感がありながらも、
元の生活を知っているからこそ、
それを隠しながら生活することができるんです。
でも宝島で育ち、
地上に降りてきてからも
普通とは程遠い生活を送ってきた東にはそれができない。
いつも一人でいて、孤独を抱えた生活を送るんです。
そこで、やっと、
お父さんの薫子に対する愛情が見えてくる。
皮肉なことに平和になった世界で、
普通の生活を送ることができない東を見ることで、
それを知ることになったのだけど・・・。
薫子にはそんな思いをさせたくなかったんでしょう。
東の電話に出た薫子が変わらない様子だったのも、
双子でありながらも、
経てきた環境の違いをまざまざと見せつけました。
真に理解できるレオコ様もあの状況で・・・
でも、やっぱりずっと一緒に戦いを乗り越えてきた
彼らのつながりは切れることがなく、
戦いのない世界で再び集まった彼らが一緒に
ブブキで飛ぶ様子は、
東にとっても、あの一連の出来事で、
孤独ではなく分かり合える仲間を作ることができたのだと思わせる、
すごくいいラストだったと思う。
っとまぁ、ここまで熱く語ってしまったが、
おそらくこの物語を好きな人は少数派だと思う。
1期で切った人が
2期を見たとは思えないし・・・
おもいっきりつづきだから
2期から見た人なんていないだろう。
でも、この2期はよかったと思う。
正直、ここまで好きになるとは思わなかった。
だけど、おそらく少数派の意見であることは自覚しているので、
おすすめはできないが・・・。