蒼い✨️ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
働き者な魔王さま!
アニメーション制作:マッドハウス
2015年7月 - 9月に放映された全13話のTVアニメ。
原作は、丸山くがねによるライトノベル。
【概要】
西暦2138年。
現実社会は生態系の危機とも言える環境汚染の深刻化などの様々な社会問題を抱えていた。
貧富の差で社会は二極化され、管理する側の一部の富裕層に、
単純な労働力として扱われ教育を受ける機会すら与えられない大多数の平民。
後者から見れば世界はディストピアに等しく夢も希望もなかった。
主人公「鈴木 悟」は天涯孤独の身の上の若いサラリーマン。
彼にとって、現実世界は灰色。
仕事があって、生活できるだけまだマシな境遇ではあるが。
その鈴木にとって、唯一の安らげる居場所が、
“ユグドラシル”
2126年にサービス開始された、3D仮想現実世界のDMMO-RPG
ギルド名『アインズ・ウール・ゴウン』
鈴木は 総勢41人の精鋭からなるゲーム内でもトップクラスの、
悪名高きギルドのギルドマスター“モモンガ”であった。
ローブを纏った骸骨の姿は“不死の王”と呼ぶに相応しい風格。
その実力はレベルがカンストし絶大なステータスを持つ、超高位のマジックマスター。
人間タイプのプレイヤーたちの侵攻を幾度もなく圧殺してきた、その佇まいは魔王の如し。
だが、その栄華も二度と戻らない昔日。
爆発的な人気を誇ったゲーム“ユグドラシル”も歳月の流れには勝てずに過疎化の一途。
12年目にして、サービス終了の日を迎えていた。
ギルドメンバーの大多数がリアルに追われて脱退しゲームに来なくなり、
未だ籍を置いている残り3人も、幽霊メンバー。
鈴木=モモンガは寂寥感に蝕まれ、ネトゲの世界でも一人になることに苛立っていた。
彼の回りにいるのは、かつていたギルドメンバーによって創造された物言わぬNPCばかり。
それでも最終日に来てくれた3人の仲間のプレイヤーと別れの挨拶を済ませた後、
鈴木=モモンガは最後の時まで、この世界に居ようとサーバーダウンの深夜0時を待っていた。
そして、その時が来たのだが様子がおかしい。
サーバーが落ちないどころか、
人形にすぎないはずのNPCが人間のように体温を持って脈打ち、
それどころか感情を持って自分に語りかけてくる。
鈴木=モモンガは色々と考えた末に、今自分がいる世界の状態を把握することを決心。
どうやら、この世界は“ユグドラシル”ではなく、
モモンガとその配下のNPC軍勢が本拠地ごと異世界に転移したようだ。
次にモモンガは、この地に自分の勢力を作ることを考えた。
『アインズ・ウール・ゴウン』の名が知れ渡れば、
自分と同じように、この世界に来てしまった他のプレイヤーが仮にいれば、
その耳にも届いて接触できるかもしれない。
モモンガは元々は普通の人間であるから、人類殲滅なんて考えていないし武力のみのゴリ押しをする気もなし。
自分の国が欲しいらしい。それには、この世界の地理や人間のことを知る必要があるので、第一に情報収集。
時と場合によっては、殺戮も厭わないようだが。
かくして、彼・モモンガの奮闘の日々が始まったのだった。
【感想】
アニメ『幼女戦記』2話の駅内広告で宣伝していたので観てみました。
原作小説は読んでいませんが、漫画版も併せて読んでみました。
それにしても今時は本当に、異世界転生+主人公バンザイな物語が多すぎですよね。。
まあ、歴史ゲーオタクの男子高校生が戦国時代に飛ばされたら、
本来なら男性な戦国武将が何故か美少女になっていて、あっちこっちで主人公が惚れられて、
日本史の世界では天下統一に向けて最大勢力を築いたはずの大名家が、
主人公が活躍しないと何度も滅んでるようなガッカリな弱さだったり、
ニートでヒキコモリで人格的にも取り柄がなくて親の葬式の最中に、
姪っ子の入浴盗撮画像に欲情していて家を追い出された34歳が車に撥ねられて死んだら、
ファンタジーな異世界で、爽やかイケメンとお嬢様育ちの美女の間にできた息子に、
前世の記憶を持ったまま転生して天才美少年魔法使いに成長して、
数々の冒険を経て英雄としての名声を得て、3人の美少女を娶って沢山の子供に恵まれたというのやら、
個人的には頭が痛くなりそうな作品が、ちらほらありますね。
オーバーロードも例に漏れず主人公無双系なのですが、
現実世界でうだつの上がらない主人公が、
異世界では絶対強者であったり、さすおに要員に囲まれたりしている理由。
第1話で、その理由がしっかりと説明されていて視聴者に親切だったと思います。
異形の姿の最強主人公。禍々しさに溢れた最強の魔の軍団。幹部の揃い踏み。
ときたら、ハドラー様みたいに人間どもに喧嘩を売って戦争でも始めるのかな?
みたいな展開を初期では期待していたのですが、
腕試し →冒険者の真似事 →主人公TUEEEE
想定してたより、こじんまりし過ぎたストーリー展開に肩透かしでした。
主人公が石橋を叩いて渡る性格ですので、
いずれ引き起こすであろう戦争の下準備を念入りにやってるっぽいのですが、
アニメは、その下準備だけで終わってしまった感じ。
なので、単に主人公が強いのを見せつけたり、悪党を倒したりするだけの単調なストーリーで終わってしまい、
たくさんの設定が主人公の強さの理由付けの舞台装置に過ぎずに、これも1クールのアニメ単品としては中途半端。
ラノベ原作のアニメに超ありがちなのですが、2期や3期を前提に中途半端なところで一時停止中の作品。
なので、続きのアニメ化はまだですか?と思わずには、いられませんでした。
続きをやらないまま消えてしまったラノベ原作アニメも多いですしね!
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。