要 塞 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
幸と不幸は表裏一体
そもそも、「幸」という漢字は、
「不幸中の幸い」の幸いという意味が強いらしいです。
諸説はありそうですが、自分は特にこの説を押しています。
一見するとネガティブな感じがしますが、
どころがどっこい、これほど的を射た解釈はないと思います。
人間生きていれば、例え強運の持ち主であろうとも、
ついてない、と思う日が一日くらいあるはずです。
産まれたときからのハンデ(初期設定)は仕方ないにしろ、
自分の運命は自分で切り開くべきであります。
まあ、失う者がない人ほど強い、という理論もありますが、
それはともかく、何が言いたいかというと、
自分はなんて、不幸なんだ‼
と、運命を恨み、嘆くことも、
自分はなんて、幸せなんだ‼
と、命あることに感謝し、ありがたがることも、
個人の自由なのです。
負け試合こそ面白い、と逆境を楽しむことができる人間も、
世の中に一定数いるはずなのです。
要は、簡単な話、巷で云うところの、
発想の転換です。
これがナチュラルにできる人は、非常にラッキーだと思います。
まあ、何事もネガティブに捉える人も中にはいるでしょうがね。
と、回りくどくなってしまいましたが、
最後に、この作品の魅力を自分なりの考察を元に説明します。
上述のような「幸と不幸」に対する異なった価値観を持った登場人物が、
この作品には登場します。
ただの、ユルフワ萌え系のギャグアニメ、として観ることもできますが、
迫りくる災難に対する、登場人物たちそれぞれの向き合い方からは、
現実社会を生きていくうえで役に立つスキル、
つまり、上記の「発想の転換」などを学ぶことができます。
この駄文の執筆者自身も、ある登場人物の台詞に、
どきっ、っと心を揺さぶられ、いろいろと思うところができました。
見た目に寄らず底の深い、恐るべきテーマを引っ提げた作品です。
視聴目的はニーズによって変わるかもしれませんが、
ただ確実に言えることは、あらゆる「側面」がある作品だということです。
個人的には、
自身のことを、不幸体質だ!
とか、生まれてこなければよかった・・・。
などと考えている人に観てもらいたいです。
そして、ある登場人物の思考回路を、
生きるためのスキルとして、是非とも参考にしてほしいです。
※意見には個人差があります。
※あと、この文章の執筆者は、上述の内容について、
一切の責任は負いませんので、悪しからず。