剣道部 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
いつまでも、僕たちの側に立っていてくれよ、ドラえもん
[文量→中盛り・内容→雑談系]
【総括】
3Dのドラえもんです。本レビューは、「ドラえもんを3Dで表現することの是非」について絞って書いてます。
ストーリーは好きでしたよ、普通に。歌も良かったし。良かったけどね。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
素直な感想として、「やっぱりドラえもんは2Dの方が良いな」と。
3Dになったことで、背景やら表情にリアルさが増し、迫力が出た。非常に現実世界に近くなった。
それがなんか嫌だった。
のび太の残念っぷりが、やけに心に刺さる。目まぐるしく移り変わる映像に、なんだか疲れる。
なんか、ドラえもんっていう夢の国の住人を、無理矢理、現実世界に引きずり下ろしてしまったような、妙な罪悪感を覚えた。ドラえもんには、僕らが夢見心地で暮らした少年時代に観た時のまま、いつまでも夢の国の住人でいてほしいのに。
勿論、それはただの懐古主義かもしれない。
でも「ドラえもん」ってすでに単なるアニメの1タイトルではなく、「文化」の領域にある作品だとすら思うから、安易に新しくするのもどうかな、と。
昔、平等院鳳凰堂に行った。色褪せた渋い外観と、苔や水草のある池に感動した。私は、それだけで満足だった。ところが、中に入ると、最新3Dとやらで、建設当時の、極彩色に彩られた姿を見せられた。
それはそれで、確かに真実なのだろう。でも、感動はしなかった。むしろ、がっかりした。
リアリティが、最新技術が、必ずしも正義とは、私達が求めているものとは違う。それは、分かってほしい。
とりあえず、そんなこと(3D)に時間と金をかけるくらいだったら、素敵な新作シナリオを考えてほしいかな、ドラえもんには。
今回、地上波で、本作と「カリオストロの城」が同じ時間帯に流された。ルパンとドラえもんなら、私は(どっちもめっちゃ好きだけど)ドラえもんを推す。が、本作とカリオストロの城なら、カリオストロの城に軍配を上げる。
名作は、余計なことをしなくても、色褪せない、、、いや、色褪せてすら眩しいのが名作なのだから。
(てかなんだろう? ルパンが3Dになるのは全然許せるのに、ドラえもんは嫌なんだよね、なぜか)
{/netabare}