こめった さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
空は明日へ続いている
物語の内訳(平均計算:.2や.7までは切りさげ、.3~や.8~は切り上げ)
ストーリー:5.0/構成:4.0/世界観:3.0/キャラ:5.0/テーマ性:4.5
平均4.3、よって物語4.5
原作はリザ・テツナーの『黒い兄弟』で、もちろん作品内で主人公が所属する結社の名前だが、「黒い」という語感から読み取れるように、売買された少年達の過酷な境遇がより鮮明になっている。そして、本作『ロミオの青い空』には「青い」がつき、友情とか勇気とか自由とかもっと晴れやかなものに焦点を当てているようだ。
ロミオ「の」青い空、というふうに所有格の「の」が付いていることから、高いところから見上げる青い空は、煙突掃除屋の少年にしか見えない景色だという意味もこめられていると思われる。それと、もう一つ、ロミオの心、これを「空」というメタファーで表現しており、ロミオの勇気や自由な心を表している。また、作中で「この大きな空の下ではみんなが自由だ」という言葉があるが、その瞬間、誰よりも「自由」だったのは、煙突掃除屋の少年達であったに違いない。
本作をヒロイン毎に分けるとすると、
①ソノーニョ村篇(ヒロイン:アニタ)
②黒い兄弟篇(ヒロイン:アンジェレッタ)
③アルフレド篇(ヒロイン:ビアンカ)
となっており、それぞれが物語に花を添える。
やっぱり私のなかでの真のヒロインはいつまでもアンジェレッタだ……。