てっく さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
壁の向こう側
壁に囲まれたグリの街で、「灰羽」と呼ばれる天使の輪と背中に羽をつけた人型の生物(うまく表現できません)が人間と共に共存し、やがて。。。
そんなお話し。
色んな事が曖昧な設定なので、ふわふわした感じで視聴していましたが素敵なお話しでした。
OPは歌でなはくBGMですが素敵な曲でした。
{netabare}
グリの街の人間達も灰羽達も壁の外には何があるのか知りません。
灰羽はマユと呼ばれる実の中に宿り自ら殻をやぶって出て来ますが、その時の年齢はまちまちで子供だったり成年だったり。
灰羽は灰羽連盟という組織?に守られています。
唯一、壁の外の世界とグリの街を行き来できるのはトーガと名乗る人物?と鳥だけです。
灰羽や人間はトーガとの接触は許されておらず灰羽連盟が仲介役をしています。
などなど断片的な感じですが、このお話しは色んな要素が曖昧というか定義されていません。
その為、受取り側が補完しなくてはいけないので受取り側の感受性や気持ちの状態によって左右される作品なのかなと思います。
なので灰羽や灰羽連盟、グリの街や壁・鳥などの存在意義が私にはものすごく難しい作品でした。
灰羽は天使の様な恰好をしているので、現実世界で死を迎えた者達が天国へ行くまでの世界なのかなと思いましたが何か違う感じ。
自分なりの解釈としては、三途の川の様な場所と言った感じで、現実世界で何等かの形で死を迎えそうになった者達にもう一度現実世界へ戻れるチャンスを与える場所なのかな。
灰羽になり大切なモノは何だったのかを思い出させる為に。
それに気付き満たされた者は壁の向こう側の現実世界へ戻り、気付けなかった者はグリの街で老いて死ぬまで一人で孤独に死を待つ。
それが、「罪を知る者に罪はない」という事なのかなと。
街の人達が灰羽に対して暖かかったのと鈴の実を使って相手に気持ちを伝えるのは素敵な事だなと思いました。
{/netabare}