runa21 さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
気にしたら負け(改稿)
前のレビューが
あまりにもぞんざいだったので、書き直します。
近現代史をおそらくベースに
「魔女」「魔法」というファンタジー要素が上塗りされた作品です。
この物語のもっともすばらしいのは
3話?のイゼッタが劣勢に立たされた国を救うシーン。
彼女の武器は中世を彷彿とさせるような
銀の槍のような武器。
それが彼女の魔法で
国を蹂躙していた戦車や飛行機を串刺しにしていきます。
あれは本当にスカッとしたし、
それゆえに、不安にも駆られるシーン。
強すぎる力は、
時として大きな災いをもたらす。
それは世の常であり、イゼッタの力は、
確かに侵入者には有効になるかもしれない。
でも、周辺国はそれをどう思うか。
新たな脅威だと感じ、
ますます敵が増えていくんじゃないか?
国同士の力関係というのは
とても絶妙なバランス感覚の元に成り立っており、
それを崩すような存在は、
国外からも、そして国内からも排除されるようになる。
または、それ以上の力を他国が持とうとするだろう。
だから、どこかで終止符を打つ必要が出てくる。
この物語の最後があぁだったのは、
それ以外には落としどころがなかったからだろうな。
だから3話のピークを迎えたのち、
あのラストに向かっていく過程が
わかっていながらも、
見ているのが、どんどん辛くなってくる。
この物語は3話か4話できるのが正解だと思う。
ある意味予想通りすぎなラスト。
もしも予想を裏切ったいいラストになったら
評価は全く異なると思うけど、そうならなかった。
魔法というファンタジー要素を入れながらも、
そのあたりは、リアルに作られていたのかな?
また、ファンタジーとリアルの
微妙なバランスがとても気になった。
近現代史をベースにしているため、
この国はこの国を表しているんだろうなぁと
想いながら見るのもこの物語を楽しめる一つの点かもしれないが、
気になる点も増えてくる。
もっともあり得なかったのはケーキのシーン。
戦時中だよ?
しかもずっと劣勢に立たされていたんだよ?
配給とかは?ケーキなんか食べられないよね?
首都なんかには、命からがら逃げてきた人たちが
道端に眠っているだろうし、
食べるものにも絶対に困っていたと思う。
王女だったら、
彼らに手を差し伸べるようなシーンがあってもいいだろうに、
ケーキだよ?あり得ないよね?
国民から見たら殺意すら感じるだろう。
マリーアントワネットの
「パンがないのならケーキを食べればいいでしょう?」
のあの有名なセリフを彷彿とさせるよ!!
むしろ国民差し置いてあんたが食ってるよ!!
本当にこの王女は国民の事を考えているのかい?
と思えてならない。
物語としてはほっとするケーキのシーンだけど、
違和感しかなかった。
下手にリアルをベースに物語を作っているんだったら、
そのあたりはファンタジーにしちゃダメでしょう。
変にリアル、変にファンタジーだったため、
ものすっごい違和感のある物語が出来上がってしまった。
特に3話以降の物語は、お勧めできない。
もったいないなと感じる物語。