DEIMOS さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
湯浅政明ワールド全開の青春アニメ。
四畳半、それは青春の象徴。学生街京都の四畳半を舞台に、大学生の青春の様々な可能性を、天邪鬼な学生の語りを中心に描く。理想と現実のギャップ、鬱屈したリビドーなど、青春の影に光を当てた。原作は未読だが、持って回した内省的な小説「語り」が妙に心地よい。
マインドゲームに次ぐ湯浅政明氏の代表作と言って良いだろう。歪曲した世界、大胆なデフォルメと色使い、実写との融合、枚数を使ったキャラクター作画などが、彼の演出の特徴。TVシリーズでは、ケモノヅメ、ピンポン、カイバなど、全て名作だが、演出のストーリーとの適合性という観点では、本作が最も合っているのではないか。
原作の魅力を倍増させることに成功した数少ないアニメかもしれない。アニメというツールの底なしの可能性を感じさせる。
作画は、伊東伸高氏とのコンビで、この上ない安定感を発揮。動くシーンと演出で見せるシーンのメリハリがはっきりとしていて痛快。