岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
レビューを見てなるほどと
原作未読。
作品視聴後にこの作品ってどう評価したらいいだろうかと考えながら、あにこれのレビューを拝見していると「純文学」というワードがあってなるほどと思いました。この言葉のおかげで自分なりに解釈できる部分もあって、参考になりました。
時代は1960年代の長崎・佐世保。どこか異国の情緒があふれる街の雰囲気が作画や演出の端々から感じられる。キャラクターデザインも全体的に大人っぽく、男性キャラクターもどこか艶っぽく魅力的に描かれている。また、佐世保弁も普段なかなか聞くことができない言葉なので、大変新鮮でした。特に律子役の声優さんの方言は特に自然で聞き取りやすいなと思いましたが、佐世保出身の方とのことで納得です。
物語は男同士の友情と男女の恋愛、さらに当時の時代背景を総合的に踏まえて端的にこの作品を表現すると、「純文学」となるのかなと思います。
忘れてはならないのは音楽面。ジャズが作品の軸であり、各回タイトルや物語の重要な転換装置として使われているのが印象的でした。私はとりわけジャズが好きとか詳しいわけではないのですが、ジャズを聴いて嫌な気持ちになる人ってあんまりいないのではないのかなと思います。劇中でジャズが流れてくると、思わず体が反応してリズムを取り始めることがしばしば。サウンドトラックもセットで視聴したくなる一作でした。