STONE さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
やや地味だが、手堅くまとめられた感が
原作は未読。
キャラと言い、設定と言い、今一つがフックが足りなかった感があり、日常系の中ではやや地味な
印象。
ただ1クールで締まりのある良くまとめられた作品といった感もある。この手の作品によくある
学校行事や季節イベントにはあまり手を出さずにゲーム制作、及び販売に焦点を絞ったのが原因では
ないかと。
構成的にも前半はオンリーイベント、後半は夏コミといずれもそれまで話数を重ねて作ってきた
ゲームを販売する場を山場とする手堅い締め方。コミケ(作品によって名称を変えているけど)を
題材にした作品は数多くあるが、個人的には本作のようにメインキャラが買う側より売る側主体に
なった作品の方が面白いなと思う。
雰囲気自体は日常系によくある緩い空気でありながら、そこで扱われる内容は創作という行為に
対するシリアスなものが多く、この辺は本作を見応えにあるものしていたように思えた。
もっとも同人ゲームを扱った作品は他にもあるが、そういった他作品よりトラブルや苦労の描写は
少なめで、あまり鬱な気分にならずに視聴できる。作品によってはセミプロといった感じのものが
ある中、本作はあくまで部活動の範疇といった感じ。
キャラに関しては主役の本田 珠輝が印象的。この手の作品の主人公は割と無難な性格で
あることが多い中、見た感じの印象とは裏腹に結構押しが強かったり、嫉妬深かったりでこういった
ある種の負の要素が逆に彼女を魅力的な存在にしていたみたい。
珠輝の幼馴染みの布田 裕美音が、「男体化すると攻め」と言うのも頷けるところ。
パパ好き、おじさん好きという部分も割と脇キャラが持ちそうな設定だが、これを主役が
持っているというのも面白い。
笑いどころとしては長い間を使った演出が印象的だったが、この間がメインモチーフである
ゲームのフリーズやローディングタイムを思わせる感があった。
EDがこの手の作品では珍しいアンビエント感のあるテクノっぽい曲で印象的でした。
2019/03/21