戸愚呂(青春) さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
青春エスプレッソ
まさに筆舌に尽くし難い作品。
1期2期総合的な感想を書かせて頂きます。
書きたいことが多すぎて全てを綴るのは、表現力の乏しさも相まって止めておきます、、、、できるだけスマートに!
映像がとんでもなく綺麗なのはもちろん、この作品の素晴らしいところはまず「音」。
細かい演奏の違いや、部員達の成長までも「音」で表現している。
そして、凝縮した高濃度の「青春」要素。
部活を中心に、友情、恋、家族、等々全ての要素の光と影が垣間見える作品だと思います。
そして描かれているのはリアルな人間関係であり、人間味に満ち満ちているということ。
数々の印象深いシーンの中から敢えて1つ取り上げるとするなら
2期8話の久美子と葵ちゃんの会話シーン。
{netabare}
あすかが問題を抱えていると久美子から聞かされ、あのあすかが?と葵ちゃん。
葵「揉め事かかえるのは愚かな人、くらいに思っているのかな、って」
久美子「そんなことないよ、そんなこと、ないでしょ?」
葵ちゃんの、皮肉とも自らを蔑んでいるとも取れる発言に対しての久美子のセリフ。
久美子の明らかな「嫌悪」という感情が顔を覗かせた様に感じ、とても印象的でした。
{/netabare}
このシーンもそうですが、登場人物の心理とか、描かれていない設定やエピソードを視聴者側に考えさせる、想像させるのがこの上なく上手いと感じました。
表情であったり、セリフや声のトーンやBGM、あらゆる手法で「想像」という無限の可能性の世界を広げてくれる。
だからこそ、この作品の奥深さがあると思います。
上で挙げたシーンで久美子が葵ちゃんに対して抱いた「冷たい氷を暖かい毛布で包んだ様な不思議な笑顔」という表情がありますが、
対して僕の抱く久美子の印象は「熱い炎に水の羽衣をまとった」様な人物です。
どこか冷めていて、他人にとって当たり障り無い距離にいるが、要所要所で熱い感情が見える。
そしてその炎が燃え上がり、水の羽衣を蒸発させた瞬間が、
{netabare}
あの、あすかに対して全てをぶつけた瞬間であると思います。
{/netabare}
この黄前久美子という主人公、非常に魅力的な主人公でした。
物語の締め括りもとても綺麗であったと思います。
◼︎まとめ
まとめられない
いやまとめよう。
部活、恋愛、家族、友情、これらの豆を挽いて短時間で抽出した、
こだわりにこだわった「青春エスプレッソ」。
凝縮された奥深い味わい、そして、「決して甘くない」。
1クール×2が短時間ではない!
という声は粗挽きにしてドリップします(?)
ほら、観ているこちら側はあっという間であったでしょう?(適当
それに、エスプレッソには「特別な」と言う意味もあるみたいですしね!
ということでまとめ終わり。
【2017.2.4 微修正】