「マクロスΔ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.9
感想・評価
665
棚に入れた
3049
ランキング
1249
★★★★☆ 3.6 (665)
物語
3.2
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.9
キャラ
3.5

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

点と線

 このシリーズ、制作時の音楽トレンドに従順だなという印象がある。
「超時空要塞マクロス」は女性ソロアイドル、「マクロス7」はバンド、「マクロスF」は
ディーヴァ、歌姫などと呼ばれた女性シンガーといった具合。
 で、今はグループアイドルが主流ということで本作もグループアイドル「ワルキューレ」が
登場。これは現実のグループアイドル隆盛というだけでなく、「アイドルマスター」シリーズや
「ラブライブ! 」シリーズを始めとするアイドルアニメ人気の影響もあるのかなと思ったり。
 実際、ワルキューレを巡る周辺はアイドルものの要素が多分にあり、キャラ立て、歌、
ダンス、あるいはバトル絡みなどはなかなか良く、グループとしての魅力もよく出ていたと
思う。その分もう一つの柱であるメカバトルの印象が弱くなってしまった感があったけど。

 初回の戦いに巻き込まれる形でハヤテ・インメルマンとフレイア・ヴィオンがそれぞれ
Δ小隊とワルキューレに関わっていく展開はベタであるが、なかなかいい出だし。
 以後も前半は割といい感じだったが、後半になってやたらとストーリーがもたもたしたり、
もっと早くやるべきことを終盤にやったりと、構成が上手くない印象があった。
 ポイントとなる点自体はなかなかカッコ良かったり、盛り上がったりするのだが、それを繋ぐ
線がピリッとしない印象。
 あと全体に主人公サイドが負け戦の印象が強くて、割とモヤモヤもする。この辺は最後に
カタルシスを得るための溜めなのだろうけど、その終盤もそれほど逆転感があったとは
思い難い。
 敵としてはウィンダミア王国が登場するが、これも最終的には宰相のロイド・ブレームの
独走という展開に。ロイドの全人類の意識を一つにすることによって平和を得ようという発想は
正直またかという感がある。最近だと「ダーリン・イン・ザ・フランキス」のVIRMがこんな
ようなこと言ってたっけ。
 この発想、大概の作品では悪として描かれるし、自分個人もそういう自体になったら願い下げ
だが、宇宙規模、あるいは地球規模で考えるとそう悪いことではないようにも思える。
こういった発想を善とするような斬新な作品があっても面白いかも。

 マクロスシリーズでは恒例の三角関係はハヤテ、フレイアに加えて、女性パイロットの
ミラージュ・ファリーナ・ジーナスで進められていくが、ストーリー展開的にも、キャラの
印象度的にもフレイア優勢?のまま最後まで行ってしまった感じ。
 ミラージュも悪くないキャラだったが、フレイアのお馬鹿可愛さがやはり印象深い。加えて
フレイアに関しては中の人である鈴木 みのり氏が新人さんということもあって、作中で
どんどん良くなっていくのを観る楽しみもあった。
 最終的にはハヤテとフレイアが結ばれることになったけど、ウィンダミア人であるフレイアが
30歳ぐらいしか生きられないことを考えるとどことなく悲劇的雰囲気も漂う。

 途中、過去のマクロスシリーズ作品の内容との関連性が描かれるのもなかなか楽しいところで
あったが、このシリーズはきっちりした正史のようなものはなかったりするからあまり真面目に
受け止めちゃいけないものなのかな。

 一応最終回ではそれなりに締めたが、新統合政府とウィンダミア王国との関係性を始め、
未回収の部分が多々でなんとなくしこりが残っていた印象。まあ、そういう部分も含めて
マクロスらしいとは思うけど。

2018/08/19

投稿 : 2018/08/19
閲覧 : 278
サンキュー:

4

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