おんみょん さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
フラットな戦争映画
初めに言っておくと私は戦争を題材にした映画が嫌いだ。テーマが重苦しくて見ていてかわいそうになってくるから。ではなぜ今回この映画を見たかというと周囲の反応、評価が高かったためまあ見てみるかということで行った。
結論から言ってしまえば、「見に行ってよかった」と思える暖かい作品だった。(まあ戦争をテーマにしちゃえば自然と考えさせられるから・・・)重い題材ではあったものの、一人の女性を中心とした物語の構成は非常にわかりやすく美しい。テンポも良くて見ていて気持ちがいい。それでいて、テーマの本筋を崩さないのは構成作家の力だろうか。
この映画で一番の驚きは音のリアルさ。一場面ごとの音作りがとても丁寧で作品に引き込まれた。
物語終盤になってえぐい描写がちらほらと・・・。それでも{netabare}女の子の死の描写はかなりフラット。みていて心に刺さるものの、思わず目を瞑りたくなるような絵面ではなかった。でもラストのお母さんあれはないわ。平和ボケ云々置いといて気持ち悪かった。でも実際はもっときついんだろうなあ・・・。{/netabare}
どんなに苦しくても今をひたすらに懸命に生きていく人達。そこには現代にはない人の温かみというのが感じられた。いろいろと考えさせられるいい映画だった。都会に住んでる人には特に刺さるのではないでしょうか。