Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
そのスタンド能力は無限…?
この作品の原作は、もう20年以上前に読んでいた事がありますがそれ以降の作品は未読です。
また本作は第3期に相当しますが、私がアニメを視聴したのは第2期からで第1期の作品は未視聴です。
第2期ままでは、空条承太郎と彼を取り巻くジョースター一族とディオとの壮絶な戦いが描かれてきましたが、第3期はこれまでとだいぶ設定が異なります。
物語の舞台は杜王町…そこに東方仗助という高校生が住んでいました。
彼は母親と二人暮らし…そう、彼の父親はあのジョゼフ・ジョースターだったんです。
当時母親はジョゼフを心底愛していて、その愛の証が東方仗助…
でも、ジョースター家の血を引き継ぐ…という事は、同時にスタンド能力も引き継いでいたのです。
一方、仗助の住む杜王町には奇妙な事件が相次いで発生する様になっていました。
それら諸悪の根源にスタンド能力が関与している事…そして仗助が事件に巻き込まれるようになり物語が動いていきます。
まず、一目見て一変した作画とキャラデザにビックリです。
全般的に画面から受ける印象は前作よりもライトな印象を受けました。
でも、それは主に日常パートから受ける印象です。
敵スタンドのおどろおどろしさや、ここぞという時の迫力は前作から健全…
そう考えるとむしろ「よりメリハリがついた作画」と言えるのかもしれません。
そして、スタンドを使って戦う目的も前作から大きく舵を切っていました。
ジョジョの因縁の宿敵といえばディオ…前作では大切な肉親を守るためにエジプトまで赴きディオと対峙しました…
でも、今回は少し趣向が異なっていて、何故か杜王町に…仗助たちの周りに次々とスタンド使いがやってくるのです。
トリガーとなるのはディオではなく1組の弓と矢…
この弓と矢が…人を狂わせるんです…
そう、人が狂うに足りる極上なまでの香りと甘美な味をプンプン漂わせて…
一度でもその毒牙に狙われたら…もう抗う術はありません。
この負の連鎖が仗助たちを襲うのです…
敵スタンド…これまでも山の様に出現してきました。
同じ能力のスタンドは一つもなく、狙った獲物を全力で倒しに来る…
そしてそのスタンスは今期も踏襲されています…むしろスタンドの能力自体は、これまでよりレベルアップしていると思います。
なので、今作で登場する敵スタンドの強さも半端ありません。
当然仗助だけでは対処できないので承太郎も参戦するのですが、承太郎のスタープラチナをもってしても侮れる敵はただの一つもありません。
今回の敵スタンドとの攻防も迫力があって見応え十分です。
この作品特有の迫力ある熱い展開も嫌いじゃありませんが、ところどころに挿入されるちょっと切ない物語…個人的にはこちらの方が好みなのですが、中でも杉本鈴美さんの話は一番好きでした。
事の発端は悔しくて…待ち続けて…その間に打ち解けて…
途方もない位の時間を費やしたのは一瞬の好機を絶対に逃さないため…
そんなアーノルドと共に駆け抜けた彼女の日々…そしてこの作品の真骨頂である激アツなスタンド同士の戦いの気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。
3クール全39話の物語でした。
3期で合計100話以上の物語が描かれてきましたが、原作は未だ連載中のようです。
スタンド能力のアイディアが枯渇しなければ、きっとスタンドは無限に増殖していくのだと思います。
そしてスタンドが増殖を続ける限りこの作品も幕を閉じない…きっとそんな類の作品なのだと思います。
もしかしたらまた続編が制作されるかも…と期待しています。