STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
二度目の視聴だと
テレビ放映時は監督が水島 努、シリーズ構成が岡田 麿里ということもあってか、事前の
期待度はかなり高かったのに対して、実際に放映された作品のネット上での評価などはあまり
はかばかしくなかった印象がある。
自分の放映直後の感想はこんな感じでした。
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ミステリー要素の強い群像劇だが、正直30人のキャラは持て余し気味で、ただいただけの
キャラも多かった。
謎説きもある程度進むと、急に別の展開が割って入る印象で、簡単に真相を明かせないための
演出なのかもしれないが、モヤモヤがやたらと溜まる。
真相は要は心の問題で、一応話としてはそれなりに締めたが、ここまで話を広げるような
内容だったかという印象。
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で、久々に一気に観たら、「そう悪いものでもないな」という印象に変わった。
特に放映時は引きのクリフハンガー的要素が、いざ次回では尻すぼみになってしまう感が
あってモヤモヤさせられたのだが、一気に観るとそれほど気にならなくなる。
ただ、別の部分でのモヤモヤしたものは残っており、特にキャラがストーリーに動かされて
いる感じが強すぎるのが凄く気になった。フィクション作品におけるキャラの存在はそういう
ものであるが、あまりにも動かされている感じが強いと、作中でもメタ的なものが見えて
しまい、キャラの行動に説得力を感じなくなってしまう。
そのためかキャラに関しては中心キャラも含めて、全体的に魅力薄な印象で、個人的には
魅力を感じるキャラは一人もいなかった。
キャラ数に関しては、今でも個々を描くには30人は多すぎたと思うが、作中で描かれる集団
ヒステリーのような状況を描くにはこれぐらいの人数がいた方がいいかなという気もした。
序盤の流れはクローズド・サークル形式のミステリーもの、あるいは相手はサイコキラーか
オカルト的かはともかく僻地におけるホラーもの、更にはデスゲーム的なものに強制参加
させられるサバイバルものなどを予想した人は相当多かったと思う。まあ、自分もその手の
作品だとは思っていました。
そういう人は、当然キャラが次々と死んでいく展開を予想したと思うが、蓋を開けてみると
誰も死なずに終わる平和な世界。個人的には予想と異なる展開は好きな方であるが、
バイオレンス、残虐性、恐怖などを期待した人はかなり肩すかしを食らったんじゃないかな。
前述のような恐怖こそなかったが、中盤の真咲に対する集団の魔女裁判的展開などは人間の
集団心理の怖さを結構感じた。
作中での怪異現象の正体であるナナキはやや意外性のあるものではあったが、それが
面白かったか?と言われると自分はウーンといった感じ。
その原因が個々のトラウマによるものから、なんか精神疾患の集団療法を見せられた感が
あった。
最終的に納鳴村を去る者と残る者に別れるが、こういった心の問題においては正解は一つでは
ないという終わり方は結構好き。
2018/09/17