pister さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一押しアニメ(オッサンに)
…といいつつタイトル見た時、てっきり武装神姫の続編やるのか?と思ったけど全然関係なかった。
さて、そしてこのアニメのどこが素晴らしいかというと…最近「なんかおかしくね?」と思う作品が非常に多いと感じてました。
“まとい”はこういった違和感を覚えてしまう部分、そこをしっかりフォローしてることに尽きます。
例えば変身魔法少女モノであるなら「なんで変身するの?」「なんで少女なの?」って問題。
もうちょっと突っ込むと、少女に戦闘させといて男や大人は平気なの?って疑問、等々。
深夜アニメだとどうもここら辺、「既存のアニメ(いわゆるキッズ向け)で知ってることでしょ?いちいち説明しなくていいじゃない」っていう開き直りをしてる作品も多く見受けられます。
結果的には必然性を語らない、ひとつの作品として独立してない(パロディの域を脱せてない)。
酷いのになるとそこら辺の面倒な設定描写を既存作品に丸投げしておんぶにだっこなクセに、その相手をdisったりするものまであったりで、ホントもうやれやれといった感じに…。
と、そんな感情的なタイミングも合ったのかも知れない。
しっかりと必要性を踏まえ、基本に忠実な作りの“まとい”は自分にはどストライクでした。
{netabare}そしてなによりゆまちんがね…うん、滅茶苦茶カワイイ。
本当は自分が退魔少女になりたかったのにまといにその役を奪われ、それでも嫉妬したり拗ねたりは一切しない、とにかく前向き。
多分そういう感情は描かないように、とスタッフ間で徹底したんだと思う。
見方によっては人間が持ってて当然の感情が欠如してるので人形っぽく思われかねないところを、元気キャラでねじ伏せた感じ。
(なので元気良すぎると否定的に捉える人が居てもしょうがないとも思う)
カワイイといっても彼女にしたい系ではなく娘に欲しい系…ここら辺も狙ってそうしてると思うし、狙い通り上手く描かれてるかと。
まぁぶっちゃけ言って、オッサン向けではあると思います。
で、こういうひたすら明るい元気キャラって眺めてるウチに段々と「ガチで怒るとどうなるの?」ってのに興味が沸くのだけど、それもしっかりと描かれてる。
なんていうかね、痒いところに手が届く。
さて、一方でこの作品が大してヒットしない理由もなんとなく分かる。
「そんなに基本に忠実な作りが見たいならキッズ向け見ればいいじゃない」と言われてしまえば、うん、確かに。
ただ、ちょっとだーけ違うんだよなぁ、上手く言葉にできないけど。
またはかつての自分がそうだったのだけど「キッズ向けアニメなんでガキの見るもの、オレはそんなの卒業したもんね」っていう反抗期的世代。
そういう世代には退屈でしょうがないだろう、というのも分かる。
ここら辺は難しい問題ですね…変化球狙って暴投されるのはカンベンだけどストレートばっかりだと飽きる。
ストレートと変化球の緩急のバランスなんだろうけど…ううむ。{/netabare}