hiroshi5 さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

zeroの方がstay nightより面白いかなｗ

一番驚いたのは何といってもストーリー展開と作画の大幅な向上でしょうね。

私は原作読んでないので、この作品がどういう展開になってstay nightに繋がっていくのか知らないんですけど、色々驚かされることが多かったです。もしかして俺が単にstay nightをきっちり見てなかっただけ？ｗ

一話の始まりから視聴者の期待を上げるようなデキだったと思います。今回のキャラは大人が多く、物語に安心感を漂わせています。実際全13話で戦闘シーンは少なく大人びた行動（詮索など）を取る方が多かったように思えます。

で、その数少ない戦闘シーンですが、個人的には結構満足のいくものでした。前回と同じく戦闘中に会話があいかわらず多いですが、戦闘自体は迫力がありました。
特にバーサーカーのCGは凄かったです。良く出来てましたｗ

しかし個人的にこの作品で一番良かった点は「王の定義」「愉悦」「功利主義的な思考」「神の存在」などを含むキャラ同士の対話でしたね。

　個人を押し通し、人間の臨界点により近い存在として君臨することでこそ、人の上に立つ人物となれるのか。
　正義を貫き、個人を押し殺し、他人の為にだけに行動することで王という肩書きを得られるのか。
なかなか面白い話だと思いました。これは過去から英雄たちを一箇所に集めてるから起こりうる展開だと思います。どんな形であろうとその名を歴史に残した人物たちが自分たちの貫いてきた思想を押し通そうとする、前回には無い展開でしたね。

また三番目に挙げた「功利主義的な思想」。これは戦闘アニメには欠かせませんよねｗ
しかし基本この概念を持っているのは敵。
利益を最大限に引き出せる方法を貫くには感情は邪魔になる。戦闘ものの王道的な思想。
しかし今回功利主義の思想を持っているのは主人公を含める主要キャラクターだち。これまた前回にない展開。
ここからの感情変化は二期見るしかありませんけど、この一種の冷酷な性格をしたキャラたちがこのアニメの雰囲気を作り出してるのかもしれませんね。

そして四番目の「神の存在」も面白い話でした。キャスターを中心とする話に出てきますが簡単に要約すると世界に対し愚行をするのも善行するのも神からすれば喜ばしい行為ということです。世の中は循環している。善があれば悪もある。人々に不幸をもたらす行為は必要不可欠であり、だからこそ悪役を自ら引き受ける人物はむしろ喜ばれる。そんな思考でしたね、13話で話されてたの（違ったらすいません）。ここの面白いところは、キャスターは過去の歴史から「神」なる存在が一個人に関渉して来ないことを知りながらも悪役を引き受けることです。要するに彼は自分を「神」という存在を使って正当化してるんですよ。「神」の定義を自分で計ることで、善行を進める立場の存在を味方にしてしまう。まぁ気休めですがｗ

案外現実もそうかも知れませんね。神のような現実的に目視不可能な概念的存在に対してなにかしら人は頼ってるのかもしれない。またはキャスターのように自分を正当化してるのかもしれませんねｗ
そして私もアニメというフィクションを使って受験という現実から目を逸らしている人間の一人です（；^ω^）

いやいや、個人的な内容になってしまいましたｗ
まぁ、深くとることなくても面白いアニメだと思いました。stay night見た人でも見てない人でも見るべきだと思います！