Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
なぜこの作品のタイトルが「バーナード嬢曰く。」なのか…?
この作品の原作は未読です。実はアニメを実際に視聴するまで題材が何かも知りませんでした。
この作品のタイトルだけでは内容がさっぱり見当付きませんから…
タイトルの謎は割とあっさり回収されるので気になったのは最初だけでしたけれど…
この作品の主人公は町田さわ子…学校の図書館に通い詰めている常連なのですが、実は一番この主人公が謎でした。
それは「町田さわ子は本が好きなのか、それとも嫌いなのか?」という事です。
だって彼女は「実際にはその本を読んでいないのに、いかに実際に読んだ風にその本を語れるか」という事をいつも考えているんです。
図書館の常連…なのに本は読みたくない…これって一体?
本が好きならしっかり読めばいいし、嫌いなら図書館にも行かなければいい…
そもそも読んだ本をいちいち人に語る理由がどこにあるんだろう…
私は読書通では無いので、この世界の事は良く分かりません…
でもある特定の条件が揃うと、その需要が一気に増す時があるのに気付きました。
他にも条件があるかもしれませんが、パッと頭に浮かんだのが「オフ会」です。
本だとイメージが湧かないので、本をアニメに変換すると…物凄く鮮やかにイメージできると思います。
見た作品…大好きな作品の事はどれだけだって熱く語れますよね…
またオフ会で仕入れた情報によって作品の新たな切り口を知ったり視野が広くなったり…
そっか…
社会人になってもうだいぶ経つので忘れていましたが、図書館って本好きが簡単に集まれるオフ会…いえ、定例会の場なのかもしれませんね。
それにしても見ていない作品を、いかにも見たように話しをする必要は無いと思いますけれど…
町田さわ子と同様の常連がこの図書館にはあと3人いて、時には真面目に本の話をしたり、そしてある時にはさわ子の考えに突っ込みが入ったり、とても賑やかな図書館になっています。
本当は図書館の中では静かにしないといけないんですけどね…
唯一の男子である遠藤…
SF小説が大好きで、お勧めの本をさわ子と貸し借りする間柄の神林しおり…
そしてシャーロクホームズを語らせたら熱くなる長谷川スミカ…
そして町田さわ子の4人が図書館常連仲間となっています。
個人的に好きなのはさわ子と神林のやり取りです…
読書に対して真摯な神林に対してさわ子は真逆…
最初は衝突もありました。
でも同じ時間を積み上げる事でお互いがお互いを知っていく…
ふとした優しさや心配してくれている事に気付く…
回を重ねる毎にどんどん素敵な関係になっていく気がするんです。
そんな温かさすら感じる作品…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
主題歌は、少女フラクタルの「らぶ!ライブラリー」
1クール12話の作品でした。
難しい本の事で良く分からない事もありましたが、登場人物の揺れ動く心模様など十分楽しめた作品だったと思います。