Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「やってみなくちゃ分からないっ!」
この物語は、時系列的にストライクウィッチーズ1と2の狭間で起きたことを描いたものです。
ストライクウィッチーズとは直接的な繋がりは無いので、この作品から見ても通ると思いますが、時々第501統合戦闘航空団の話題が出たり、チョイ役ですがストライクウィッチーズの一部の人も登場するので、よりこの物語の世界観を味わいたい方はストライクウィッチーズからの視聴をお勧めします。
といってもテレビアニメ第1・2期、劇場版にOVAが全3話あるので、視聴にはそれなりの時間がかかると思いますけれど…
この物語の主人公は、扶桑皇国佐世保航空予備学校一年生の雁淵ひかり…彼女の夢は自分もいつか魔女になって姉である雁淵孝美と一緒に飛ぶこと…
彼女の姉は弱冠17歳ながら魔女の中でも扶桑のエース…佐世保の英雄と呼ばれるくらいこれまで輝かしい功績を残してきたひかりの自慢の姉…
それにひかりをたくさんの愛情で包んでくれる…
そんな姉と肩を並べたい…と思うのは血縁者である妹にとって自然な発想だと思います。
でもひかりには致命的な欠点が…
自分の思いを叶えるだけの魔法力が彼女には無かったんです。
でも信じて諦めないひかりは、身体だけは鍛えてきたという…健気な女の子なんです。
一方欧州では、ネウロイの攻撃により戦況が悪化の一途を辿っていました。
その状況を打開するべく孝美に声が掛かりました。
そして何とひかりも一緒に行ける事になったんです。
でもネウロイの攻撃は予想を遥かに上まっており、支援する基地に向かう途中でネウロイの襲撃を受けた際、孝美が意識不明の重症を負ってしまったのです。
自分は魔法力が少ないから姉の代わりにはなれない事は分かってる…
でも…
こうしてひかりは502統合戦闘航空団への入隊を志願して物語が動いていきます。
完走して振り返ってみると、「どんな状況に陥っても絶対諦めない事」の大切さがひしひしと伝わってくる作品だったと思います。
最初は散々でした…
502に入隊したのに、最初は誰も自分を仲間だと思って貰えなかったから…
故郷から遠く離れた異国の地で独りぼっち…精神的にも堪えると思います。
でもひかりの凄いのは、自分の弱点と向き合い続け、弱点を克服する努力を怠らなかった事だと思います。
自分の弱点と向き合うのは、きっと誰もができる事だと思います。
これなくして成長はありませんから…
でも向き合い続ける…となると心への負荷も相当大きくなると思います。
ひかりはそれをやってのけたんですよね…
そしてそんなひかりを502の連中が見ていない訳はありません。
結果を出しながら少しずつ溶け込んでいって…
そしたら502の居心地がとても良い事を知って…
もうひかりはずっと502でやっていくのだとばかり思っていました。
重症を負った孝美が戦線に復帰してくるまでは…
孝美の気持ちが分からない訳ではありません。
ひかりが戦闘に出るという事は…魔法力も少ないのに一番の危険に晒される事を意味するからです。
それに今度のネウロイはグリゴール…これまでとは訳が違うんです。
大切で愛おしい妹です…傷付いて欲しくないと思うのは身内なら当然だと思います。
本当はこんな事が言いたいんじゃない…こんな態度を取りたいんじゃない…
孝美の苦悩が痛いほど伝わってきた場面でした。
綿密な作戦を立てたつもりだった…甘くなんて見ていなかった…
でもグリゴールの圧倒的な力の前に次々と防衛ラインが突破されていきます…
そんなグリゴールとの戦いが気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
相棒パワー炸裂ですっ!
オープニングテーマは、石田燿子さんの「アシタノツバサ」
エンディングテーマは、「LITTLE WING 〜Spirit of LINDBERG〜」
502メンバーが色んな組み合わせで歌っていました。
LINDBERGとかメッチャ懐かしいです…と思ったら2014年から活動を再開していたんですね。
1クール12話の物語でした。
視聴するまではストパンの続編を見たい…という気持ちが強かったんですけど、この作品も相当の熱量を持つ作品だったと思います。
でも、物語の中でストパンのキャラを見た時、なつかしさと同時に続編が見たいという欲求が高まったのも事実です。
このシリーズの続編…期待しています。