「タイムボカン24(トゥエンティーフォー)(TVアニメ動画)」

総合得点
52.4
感想・評価
33
棚に入れた
107
ランキング
7809
★★★☆☆ 2.7 (33)
物語
2.5
作画
2.9
声優
3.0
音楽
2.7
キャラ
2.7

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タツノコ往年の名作のリメイクで、歴史パロディー。1発ネタを変人ゲストが強引に引っ張る感じ

70年代タノコプロの人気アニメシリーズのリメイクの一つで、全24話の夕方アニメ。
タイムボカンよりはヤッターマン寄りかも。
「我々の世界の歴史(常識)は、実は違っていて、驚きの(というかトンデモな)真歴史があった!」
…という設定で、タイムトラベルしまくって、ドタバタギャグや合体メカでドタバタバトルやる感じ。
歴史ネタのパロディーとしてはそこそこ楽しめましたが、色々と難が多いです。

{netabare}『物語』
タイムトラベル要素とコメディー色の濃い、ヤッターマンな感じ。
濃いゲストキャラと交流しつつ、タツノコ伝統のメカバトルというお約束。
敵組織「アクダーマ」の方が(我々が知る常識的な)歴史を守ろうとしていて正義に、主人公コンビ「時空管理局」の方が「真歴史(トンデモギャグ歴史)」でメチャクチャなので悪役に見える…
…まあ、あくまでも子ども向けのギャグアニメなので、妙に歴史修正主義だとか勘ぐる必要はなさげ。
真歴史は子どもが見ても明らかにトンデモギャグと分かるだろうし、歴史パロディーとしては中々面白い発想だと思ったです。

かなりコメディー寄りな為か、バトルの盛り上がりはイマイチ。
殆どピンチらしいピンチが無く、アッサリし過ぎている。
アクダーマ側の自滅は面白いんですが、主人公メカの戦い方が地味。
…ヤッターマンみたいなお助けメカ召喚とかあれば良かったような。

コメディー面では「1話中ずっと一発ネタを引っ張り続ける」構成上、話によって面白さのバラツキが激しい感。
例えば「シートンの動物記はドーナツ記だった!」とか、これ自体は笑えますが、このネタ一つを23分ずっと引っ張り続けてもダレてしまう。
そこは個性的(というか変人)なゲストキャラの勢いで何とか押し切る作風なんですが、話によってはあまり面白くないです。
…同時期の「ヘボット」が小ネタをテンポ良く連発していくのに対し、本作は前フリが長い割に微妙なネタ多かった。

当たり外れが激しい中で比較的当たりエピソードは、ゲストのドラマが良い回。
14話「忍者服部半蔵は○○だった!」は中々の良回…
…あれ?他に思い付かない…23話のナイチンゲールくらいか。
ギャグ的には4話の恐竜時代漂流や、15話のピタゴラスイッチ回は結構笑えたです。
ゲストのキャラが濃い回(7話のコロンブス)とか、ゲストの変態性で押せる回は楽しめる。

ハズレ回は、微妙な一発ネタだけで引っ張る多くの回の他、「お笑いや芸能界の舞台裏自体がネタ」の回(4回もある)
アイドル詐欺回とか、子どもさんが観ても面白くないだろうに(大人は更に…)
17話の芸人の内輪ドラマは私的には少し面白かったのですが…

この他、「元ネタの正しい歴史知識ある事が前提」のパロディーなのも、子ども向け番組としては不向きかも。
私は、そこは割と楽しめましたが、できれば正しい歴史(真歴史じゃない方)も自然と学べる工夫が欲しかった。

アクダーマのブラック企業ネタは、本作放送の時代ならではなので、ご愛嬌でしょうか。
やや気に入らんですが、ここは別に評価を下げない。

個別回で若干気になるのが9話のガガーリンと22話のアームストロング船長。
米ソの宇宙開発という近現代史をパロディーにするのは、些か不適切かも。
ライト兄弟も含め、アメリカの偉人貶めている回が多めなのは気のせいか…
まあその他の偉人もメチャクチャな本作では今更かもですが。

総じて、個別で面白い回はいくつかありますが、全般的にはイマイチでした。
やはり、主人公側が歴史乱す側という基本構成があまり宜しくない。
歴史犯罪者なアクダーマが偉人たちを洗脳したりそそのかしたりでニセ歴史企み、主人公たちが阻止という王道で良かったような。
どうやら続編もあるっぽい?
酷評気味ですがノリ自体は嫌いではないので、続編は楽しみです。


『作画』
カレンちゃん可愛いです。回によって色んなコスプレ見せてくれる。
タツノコらしいメカニック描写もまずまず。
ただ、躍動感やカッコ良さは、70年代80年代に比べてもイマイチな面も。


『声優』
トキオ役の若山晃久さん、カレン役の鬼頭明里さんの新人コンビ申し分なし。
鬼頭明里さんは「六畳間の侵略者」の藍華真希の人、初期の伊藤かな恵さんっぽい印象。
アクダーマは「夜ノヤッターマン」に続き喜多村英梨さん、平田広明さん、三宅健太さん、そしてオヤダーマ様のホリさんが続投で良い感じ。

ゲストが豪華なのが特徴、錚々たるベテラン声優がゲストキャラの魅力牽引(本編の微妙さ補っていた)
7話コロンブスの速水奨さんに注目。8話シートンの大塚明夫さん、14話の石田彰さん等々。
ナレーションの千葉繁さんも流石でした。


『音楽』
主題歌はオリコン週間1位獲得するなどかなりのヒット曲な模様。
…ただ、アニソンとしては微妙。
まあ、夕方アニメはこれで良いのかも。好きじゃないけれど。


『キャラ』
トキオは割と常識人な少年であった。

カレン可愛いのが救いでした。
ミーハーで割とはっちゃけるのが良い感じ。
でもゲストの方が濃いので印象は薄め。

アクダーマ組はシリーズ恒例の敵役な感じ。
ビマジョ様は割とはっちゃけていてキャラ立っていた。
オヤダーマ様の意外な正体とは!?
…特にどうでも良いんですけど。

本作はゲストキャラのインパクト頼み、コロンブスやピタゴラスなど変人が大暴れ。
良くも悪くも濃いキャラ多かったのは良かったです。{/netabare}

投稿 : 2017/03/19
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サンキュー:

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