「ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~(TVアニメ動画)」

総合得点
67.6
感想・評価
710
棚に入れた
3238
ランキング
2391
★★★★☆ 3.4 (710)
物語
3.2
作画
3.5
声優
3.4
音楽
3.5
キャラ
3.4

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ミステリー、時々吹奏楽

 原作は未読。
 吹奏楽ものを思わせる出だしで始まるが、その実メイン要素はミステリー。
 これは他作品でも見受けられるが、当初思っていたものと違うと、それだけでつまらなく
感じてしまう人がいるようで、本作も吹奏楽ものではないと納得できるか、否かで評価が
変わりそう。
 特にテレビ放映時は「響け!ユーフォニアム」の後を受けての放映だったために、余計に
そういう期待した人が多かったような気がする。

 ミステリーと言っても犯罪性はほとんどなく、いわゆる日常ミステリーと呼ばれる系統の
もので、アニメ作品だと「氷菓」や「櫻子さんの足下には死体が埋まってる」の一部に近い。
 この手の作品の謎部分は犯罪者が意図的に作り出したようなものではないため、本作も
トリック?的なものはそれほど凝ったものではない。
 しかし、当事者以外には謎として映るに至るドラマ部分が日常ミステリーの面白いところで
あり、本作もそういった部分の面白さは充分に味わえた。
 このドラマ部分が重いものであったり、歴史の闇のようなものがあったりで、犯罪性は
ないとは言え、決してライトな作品ではないところが興味深い。
 基本的な作風はライトなものであるがゆえに、結構意外性を感じた。

 吹奏楽とミステリーというまったく別モノを一つの作品に同居させる手段として、謎を解く
ことで悩みを解決して、部員を獲得していくという仕組みはなかなかうまいものだと思った。
 ただミステリー、吹奏楽、更に青春といった多くのモチーフがあるために、やはり散漫な
印象は多少は感じた。
 メイン要素はミステリーだったが、それでも最後は吹奏楽で締めたのは吹奏楽要素の
面目躍如といった感が。

 メインキャラはタイトルにもある穂村 千夏と上条 春太。
 春太に関しては同性の草壁 信二郎が好きということだが、BLモノやコメディキャラの
オネエ系以外でこういう設定のキャラは結構珍しいような。
 この設定はメタ的には千夏と春太には恋愛関係は生じないということを示唆していたような
気がする。
 この春太がいわゆる探偵役で謎説きの中心となっているが、実のところ話を動かしているのは
謎説きにはあまり役立っていない千夏の方といった印象。
 この千夏がお馬鹿可愛く、その前向きさが魅力的で、この作品の魅力は彼女に負っている
ところが非常に大きいように思える。単独でも魅力的であるが、春太とのやりとりがこれまた
楽しい。

 謎説きには参加しないものの、千夏と春太が窮地に陥った時に助け船を出してくれる信二郎が
なかなかカッコいい役どころ。
 しかし、どれが元祖だの、どれがパクリだの言う気はないが、「響け!ユーフォニアム」、
「ピアノの森」など、かって一流プレイヤーだったが、今は無名校の先生というパターンは
いささか食傷気味。
 まあ、よくよく考えたらこの手のパターンはスポーツものでは昔から相当あり、要はその
文化系版か。

2018/05/06
2018/08/17 誤字修正

投稿 : 2018/08/07
閲覧 : 358
サンキュー:

7

ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

STONEが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ